このレビューはネタバレを含みます
中世が舞台の殺人事件ということでいいんだろうか。
当時の風景、特に宗教観がとても興味深かった。雪に残る足跡や死体の状態から推理するウィリアムの言動はそんなに違和感ないけど、「アリストテレス信奉者」と言われたり、修道僧「知識は探求するものではなく保存するもの」という台詞などがそれで。
多くを知りたがる者が死んでいく修道院。「知識、情報」の意味合いが違ったんだろうかという印象が残る。
皇帝派と教皇派の事や異端審問、アリストテレス詩学の第二部の事、笑いの事など、勉強不足により分からない点も多いが、中世を感じる事は出来た。