薔薇の名前の作品情報・感想・評価

「薔薇の名前」に投稿された感想・評価

mikuko

mikukoの感想・評価

4.0
中世のヨーロッパは苦手。
野蛮でどろどろした印象。
教会なんてその最たるもの!
でもこの映画は傑作やと思う、、
私の中ではトリュフォーの「華氏451」と二本立てなのやけど、それは大いなる勘違いなのかしら?ただ、キーワードが「本関係」ってだけなのかしら。
もう一度観なければ!
1327年の修道院が舞台。修道士たちの謎の死と理想の信仰が本作で問われる問題です。主演のショーン・コネリーとクリスチャン・スレーターは状況から推理し、事件の裏側に迫っていきます。宗教が盛んな時代を描いているため、作品の雰囲気も宗教宗教してます。宗教といっても清貧を説く宗派なので、地味で不気味です。また、映画でよくある宗教的な歌のシーンは、おばちゃんが高い声で歌ってたり子供が歌ってたりですが、全員男性なので珍しいです。最後には二つの問題に答えが出されますし、終わり方も良いです。薔薇の名前ってタイトルに合ってるか微妙なところと、突然始まるラブシーンにえっえっってなるところは気になりましたが、良い作品だと思いました。
柊

柊の感想・評価

4.5
凄く重厚。見応え抜群。触れてはいけない禁断の書とは?図書館員必見の映画。
若き日のクリスチャン・スレーターが初々しい。
1992年7月19日、鑑賞。

ショーン・コネリー主演の推理物と聞いたので観たが、画面が暗過ぎて、印象悪し。

だいたい舞台となる修道院じたいが暗い。
ショーン・コネリーもかぶりもの着ていて暗い。
物語はサスペンスっぽかったが、暗いづくしだった。
moto

motoの感想・評価

3.5
教会の搾取、醜さが人物の生々しい気持ち悪さの描写(肥えきった体、よだれ、ドロドロした血、泥まみれ)に移っていたような。
あとアレソの怯え、躊躇する様子は見ていてたまに苛立ちさえ招く。後半に行くにつれ、ピンチ脱出のために一役買った。これも恋のおかげか。
何と秩序のない映画だろう!

あの難解作をこの尺に収め、その上起承転結の点と点の結びが荒い割に何故か観て居てワンシーンワンシーンの乱雑さをあまり感じないんですね!と言うのも、とても難しいテーマを扱う分観客に何が起こっているのか状況は把握しやすいように、 意味は探ってくださいと言う奥行きの深い映画に仕上げてるんですよね、わざと!素晴らしい!ショーンコネリー渋い!


-------以下鑑賞済みの方向け-------



映画最高でしたね!
私なりの解釈を記録しておきます!


「stat rosa pristina nomia,nomia nuda tenemus.」
原文は「原初のバラは名に留まり、私達は裸の名前を手にする」と言う一文で終わるそうです。

鑑賞後にその言葉を聞くとなんだか、芯が分かるようで難しい。そもそもこのバラとは何なのかと言うところで、まず想像するのがあの貧困層の娘ですよね。現代では宗教や教会、修道院、神に仕える者と聞くと貧しきを救うと言うイメージが強いですが、貧困層扱いの実態は物凄い描かれ方をされてましたよね。と言うのもこの原作者のウンベルト・エーコは中世研究者であり、非常に14世紀修道院知識が豊富であったんですよね。
本作の登場人物たちはとてもキャラクターが濃いのですが、その割に分かりやすいんです。これは本当に知識が深いからこそ、必要な情報だけを選別できるエーコの執筆センス!感服でございます。

ところで、この作品は歴史を語るだけでなくサスペンス色も混ぜてきてますね!
『アラビアンナイト』と『シャーロックホームズ』と言う2つの作品を主軸に引用をされたようです。そのミステリー色を濃くすることでショーンコネリー演ずるウィリアムはバックボーンに物凄いタブーを抱えながら名探偵ホームズのキャラクター色の下に薄れ鑑賞しやすくなってますよね!これぞ作家の手腕ですね!(ベタ褒め)

この作品の犯人と言うか黒幕はホルヘ・ダ・ブルゴスと言う盲目の老修道士であるのですが、このモデルになった人物がホルヘ・ルイス・ボルヘス。幼い頃から父の書庫には5000冊を越える膨大な蔵書がありそこへ出入り、そして私立図書館に9年間勤務と書物へその情熱を捧げて禁欲生活を送り、晩年は目が不自由になるほどストイックな作家なのですが、この「バラの名前」と言う作品はこのボルヘスの賛辞とも言われて居ます。

さてさて!細かなメタファーを書いてると字数がとんでもなくなるので!最後に!

「原初のバラは名に留まり、私達は裸の名前を手にする」と言う最後の一文。気になりますよね!
それを読解するにあたり、本作作家のウンベルト・エーコが記号論学者であったと言うことにも触れていきたいと思います。
記号論と言うのは言語学にも似ているのですが、物理的支持作用(インデックス)と図像的表示能力(アイコン)、象徴的作用(シンボル)の3つの意味の差異を同時に有し低次の意味から高次の意味へ発展し得る時間の中にあるものと考えて行く学論なのですが、テッドチャン原作ヴィルヌーヴ監督作品「メッセージ」にも少しだけ通ずるところがあります。
例えばとても分かりやすい例えをテッドチャン作品文の中から引用させたいただきますが、「一時停止」のマークを見ると私達は丸に一本線を書いただけのその記号を見て、書いてある訳でも無いけれど「一時停止」と認識することが出来ます。

「薔薇」とは言葉に留まらず記号のように、「色欲、同性愛、愛情、情熱、美、嫉妬、不貞、無邪気、上品、気品、、不可能、奇跡、一目惚れ、はたまた今作の少女の名前なのか」その言葉一つは様々な観念の体系を与えてくれます。
それは薔薇というただの名前が進みゆく時間の中で様々な新しい意味を得て行くということでもあり。

「原初のバラは名に留まり、私達は裸の名前を手にする」
より高等な新しい意味を理解するにはまず、それが何であったかを知ることがどれ程に大切な事なのか。
それは宗教に留まらず、歴史、経済、政治、そして己の人生全てに通ずる事なのではないでしょうか。
その高貴な意味を手にするにはまず我々は知らなければいけない。様々なことを。
それは、哲学的でもありますがその知識が本当であるか嘘であるかその選択を己自身が誰かに託してはいけないと言うウンベルトエーコから現代人への叱咤ではないでしょうか。自らの命、と言う記号のような目に見えないものへ己が与える裸の意味とは。神とは。深く美しい、素晴らしい作品です!
授業にて鑑賞。
単なる歴史系の映画かと思いきや、謎解き多めのミステリ作品。
キリスト教の派閥等々の宗教問題も勉強になる。しかも分かりやすい。

膨大な知識とホームズ並みの推理力を持つショーン・コネリーがとにかくカッコいい✨
不気味な修道院に、特異な風貌の胡散臭い僧侶達。

主人公ふたりが、殊更まともに見える。

特に、クリスチャン・スレーターの無垢な美少年ぶりが際立つ。

どっしり構えたショーン・コネリーの演技で、おどろおどろしいストーリーも安心して観られた。

「アダムス・ファミリー」に出てきそうな修道僧のアノシーン、確かに怪奇ですね!?(笑)

又、怪優ロン・パールマンの、超個性的容姿を生かした好演も印象的。

アドソと村娘の生々しいセックス描写は、アノー監督ならでは。

しかし、予想外の結末にやや拍子抜けした。

エンディングの字幕の意味が、私には難解だった。
yumika

yumikaの感想・評価

3.8
原作も名作だが映画もまた名作。一つ一つの作りが細かい。
ショーンコネリーが良い。
雰囲気に合った演技。
ただ、全体通して抑揚が少ない。
中世ヨーロッパをを舞台にした、重厚なゴシック・ミステリー。なかなか見応えはあった。異端とか細かいことはよくわからないけど、とりあえず笑いが禁じられている理由はわかった。クリスチャン・スレイター、言われないとわからない!若すぎ!
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