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Dr.パルナサスの鏡のJのレビュー・感想・評価

Dr.パルナサスの鏡(2009年製作の映画)
4.4
・物語★★★
・配役★★★★★
・演出★★★★★
・映像★★★★★
・音楽★★★★

なんて美しい映画なのだろう…‼︎

"鏡の中はクセになる"
そのキャッチフレーズのとおり、至高のファンタジーを具現化した映像美は、一度観たら忘れることができないほど強烈なインパクトをもっている。

しかし、美しいのはそれだけではない。

"A Film fom Heath Ledger & Friends"
薬の過剰摂取によって撮影半ばで急逝した"トニー"役のH・レジャー。
それを受け継いだ3人の親友=J・デップ、J・ロウ、C・ファレル。
"トニー"の役を見事に完成させてみせた彼らの絆こそ、本作の映像美に勝るとも劣らぬ美しさを湛えている。

本作は、現実世界と幻想世界の2部構成。
幻想世界は、人が心に秘めた欲望を具現化して見せる魔法の鏡"イマジナリウム"の中の世界だ。

現実世界の"トニー"のシーンを撮り終えて急死したヒース。
「幻想世界では、その願望に応じて"トニー"の容貌も変化する」というアイデアによって製作を継続し、完成に導いたT・ギリアムの演出も素晴らしい。

ファンタジーでありながら、
"幸せとは何か?"
"どちらの道を選択するのか"
といったテーマを深く掘り下げるストーリー展開も◎。

"トニー"に隠された秘密が明かされるラストも面白い。

何度でも見たい傑作だ。

劇場用パンフ★★★★★
全38ページ。
全編にわたって、ヒースへの愛とその死に対する哀悼が込められている。
美しい世界観そのままに劇中カットをふんだんに掲載しているのも嬉しい。
本作が完成にこぎつくまでの過程やトリビアも読み応えアリ。
ヒースの代役を買って出たT・クルーズに対し、「ヒースをよく理解している本当の友達に演じさせたい」として断わったというT・ギリアムの男気には感服だ。

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