このレビューはネタバレを含みます
リアルタイムの配信も見ていたのだが、出し惜しみをしたのだろうというぐらい、配信時は未公開のシーンがてんこもりでスリリングかつ爆笑。
7・8の辻元清美のシーンがハイライトだろうが、配信時は辻元にばかり目を取られたものだ。が、実は同じようにショックを受けている主演二人の佇まいが今回は特に心に残った。
このシリアスなシーンとリアルだからこそ本当に腹から笑えるシーンとのギャップがとても快感だ。
小川淳也選挙事務所で追っかけても追っかけても逃げていく四国新聞記者、話をしたそうなのに引き剥がされる菅直人、貧弱すぎて哀愁すら感じる平井卓也のパレードなど、下手なコントは吹き飛んでしまうぐらい笑える。
日常を日常たらんとするのが政治だとすると、この非日常空間でその代議を選ばなければいけない選挙というものはやはりどこかでねじれが出てくる。この時期の政治家は冷静に考えると誰しもやっぱりどこか変だ。
そもそも政治家というものがやっぱりちょっと変だ。普通にしてたら落選してしまうものかなのかしら。いやそれもちょっと変だろ。
この微妙な違和感、何かとても大きな問題をはらんでいそうでいなさそうで。
ただそんな選挙や人間は確かに面白い。面白いのなら映画にもなるだろう。それでいいのだ。