穂苅太郎さんの映画レビュー・感想・評価

穂苅太郎

穂苅太郎

映画(569)
ドラマ(3)

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.8

なんだろう韓国サスペンスに今では近くなってしまったか。それでもすごくよく出来てる。好きだな。
一作目「ドラゴンタトゥーの女」から一貫してストーリーの小さな作り方、伏線をその都度その都度回収していく構成
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.0

現在フランスにはアフリカ系は多数いて、人種差別問題、ネオナチなど排他主義による移民問題、イスラム原理主義者のテロなどはニュースで認識していたわけだが。
いずれもヨーロッパのご多分に漏れない、現在世界に
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.5

2020年に観た作品の中では間違いなくトップクラス。
個人的アカデミー賞では「シカゴ7裁判」「ファイブブラッズ」に並ぶ。

どうも前宣伝の仕方がやれ映像がスタイリッシュだの、プレイリストムービーだのと
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

先進国の一流ホテルではなく、舞台がインドの、しかも地方都市のムンバイというところで起きた事件が題材というところが物語のポイントなのだと思う。

主人公はレストランのソムリエをするほどスキルもあるような
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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(2006年製作の映画)

3.7

最強最悪の下品さを誇る。下品さにおいては不動の1位だった「ピンクフラミンゴ」をはるかに超えた。

ミソジニズム、人種差別、LGBT障害者差別・・・。これらを下品さを伴って目の前に突き出されると、むしろ
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続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

3.8

前作の無茶苦茶さはそのままだな。でも今回はそれに加えてなんと映画的に面白い。父と娘の話として、あろうことか普通に泣ける。

現実的にもボラット、サシャバロン自体が顔バレしているので、娘役を設定せざるを
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.8

今作の場合は“掟”だが、法やルール、つまりシステムの外にある本当の意味での自由の気づきからの再定義がテーマだと読める。

大変興味深いが、実はこれ「トイ・ストーリー4」と全く同じ構造だ。

あんなこと
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監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影(2020年製作の映画)

3.6

フィルターバブルとエコーチェンバーの脅威を常に自分に戒めていかなくてはならない。
妙に分かりやすかったり感情を掻き立てる情報には一旦距離を置くこと。
“リツイート”や“いいね”は投票をすることに等しい
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.9

つくづく恐ろしい90歳。衰えを知らぬといっても90歳だよ。ここまで人間って進化するものなんだ。特に80歳以降の名作オンパレードは感動を通り越して、その超人っぷりに吐きそうになるくらい。
細胞レベルでど
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ザ・スパイ シークレット・ライズ(2013年製作の映画)

3.7

うーん古い。設定や芝居やギャグが。ちょっと気恥ずかしくなるが、多分に漏れずよくできています。

格闘アクション、カーアクション、政府と北朝鮮とCIAが入り乱れての化かし合い、お決まりの食事描写まで、韓
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ブラック・ボックス(2020年製作の映画)

3.5

最近のSF映画は派手なドンパチや特撮技術満載というわけでもなく今作のように静かに展開していく作品が増えていって嬉しい限り。
「メッセージ」あたりからむしろ主流になりつつある。

本来SFというものは哲
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.2

これまでアメリカ映画ではマスコミとともに最低限の正義への信頼が置かれていたはずの、今度は司法による暴力だ。

ドキュメンタリーフィルムをインサートするなどあくまでも真実ということを前面に押し出している
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ホステージ(2005年製作の映画)

3.7

確かに設定のデフォルトはダイ・ハードのジョン・マクレーンと見分けがつかない。にもかかわらずキャラクターが若干違う。自分の家族を何よりも優先して結果かなりのリスクを仲間にも、犯人サイドにも与えてしまうあ>>続きを読む

シモーヌ(2002年製作の映画)

3.6

科学技術をネタにすると作品の命を縮めてしまういいサンプル。
映画作品そのものはさすがのアンドリュー・ニコル、アル・パチーノなので実績と信頼の傑作となっている。

ただほぼ5年ぐらい前からこのような C
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12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.8

「未来世紀ブラジル」となぜか混同。観忘れていた名作。
タイムパラドックスネタといい空港でのラストシーンといいなんだこれ「ラ・ジュテ」のパクリじゃねーか。などと敬愛するテリーギリアムを一時たりともなじっ
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ヨンガシ 変種増殖(2012年製作の映画)

2.4

韓国映画が全て面白いと思ったら大間違い。
企業や政権の陰謀などによる人為的パニックものは特に注意が必要だ。何故かは知らねど脚本がこのジャンルだけ散漫で、穴だらけになってしまう。

毎回気になるのは主人
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

4.5

なんという映画だろう。映画の神様が確実にいるのだな。奇跡だ。
近い将来から振り返ってこの2020年という年はおそらくかなり歴史的な年になるはずだ。そんな歴史的な年にこんな映画が制作され発表される奇跡。
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ゴールデンスランバー(2017年製作の映画)

3.6

主人公のルックスまでオリジナルに寄せている。ストーリー自体は原作とオリジナルに忠実だ。
過去のサークルがバンド仲間という設定に変わっているが、これはよりわかりやすくしたということなのだろうか。どうでも
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記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.8

ニューヨークタイムズもワシントンポストもCNNも。
あらゆる権力は腐敗する。全く同じ構造で監視システムであるべきマスコミも権威となり果てると腐敗していくということ。本当か?そうなのか?
紛れもなくつい
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.6

ナメてたやつが実は殺人マシーンだったのバリエーションですな。

半沢直樹ロスが深刻な方にはうってつけの作品だと思う。主人公の役者、脇の濃ゆい人たちののキャラ変は多少があるが、まぁ言ってみればまるで同じ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

「メメント」の時は1シーンでも逃すまいと目を皿のようにして脳みそフル回転で見たものだった。そして今作。開始から30分で考えながら見るのやめた。ブルース・リー御大の歴史的名台詞「考えるな。感じろ。」って>>続きを読む

電気海月のインシデント(2019年製作の映画)

4.0

低予算を逆手にとって作品制作のバックグラウンドを思うと妙に心が温まる傑作。演出も演技も脚本も、おまけに驚くべきかなアクションもレベルが高い。いやそれは予算的な限度が見えてしまうところも多々あるが、映画>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.8

妙にワンシーンワンシーンがちょっとだけ長まわしているので、カットがかかった後の表情がメイキングなどで笑えるように、この何とも言えない持て余す間でコメディにしている。

夫婦はそれぞれ傷つけあうのだが、
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トップガン(1986年製作の映画)

3.0

ヒットしすぎて損することも十分にあるのだなあ。しみじみ諸行無常。
この映画の後で戦闘シーンなどのパロディで必ず使われるようになったケニーロギンスの主題歌、これが流れてくるともうだめだ、どうしても笑って
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太陽の塔(2018年製作の映画)

3.5

太陽の塔起点の評論集といったところ。
以前見た NHKのドキュメンタリーでは岡本太郎本人と太陽の塔の建造に至るまでの軌跡をNHKらしい緻密さで見せてくれた。
当然本作はこれのさらに深く掘ったものと思い
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アンダードッグ 二人の男(2016年製作の映画)

2.3

マ・ドンソクの無駄遣い。
新人の監督をフックアップして、邦画のように自主映画などから始めるということではなく、キャスティングも予算もかなり潤沢に注ぎ込んで、チャンスを与え門戸を広げる韓国映画の手法は、
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(2017年製作の映画)

3.5

決してリアルなんかではない芝居。
そこに山田孝之の天才性がある。常にその演技が現実で想定されるものより少しだけはみ出ているのだ。大仰になるぎりぎり一歩手前の絶妙さで。誇張されたり引き伸ばされたり役柄に
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犯罪の女王(2016年製作の映画)

3.5

なかなか今までにないポップでダサい味を出していて悪くないと見続けてみたのだが。最後まで観ての正直な感想は“惜しい”これに限る。

主人公のオンマのキャラは絶妙に設定されていて、特に料理や服装の何とも言
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ANON アノン(2018年製作の映画)

3.5

基本は「LUCY/ルーシー」とか「ニキータ」などの謎めいたやけに強い女設定。だけど派手なアクションも、目立つガジェットも、とんちを駆使したトリックも出てこない。全ては頭の中に埋め込まれているという設定>>続きを読む

ドローン・オブ・ウォー(2014年製作の映画)

3.6

「アイ・イン・ザ・スカイ」が2015年製作、対してこちらが2014年製作。
ドローンによるテロ組織攻撃というロケーションもシチュエーションもテーマもほぼカブっている。当然この攻撃方法が現実で確立されて
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