穂苅太郎さんの映画レビュー・感想・評価

穂苅太郎

穂苅太郎

映画(342)
ドラマ(2)

フリーソロ(2018年製作の映画)

3.8

撮影チームの想像できないすごさ。
素手の本人ももちろん凄いが、同時に撮影チームのドキュメントでもある。技術や危険、自死をカメラで追うにも等しい葛藤、仲間意識。
無人カメラを仕掛けたというが、明らかに並
>>続きを読む

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.0

歴史的に?があるが、そんなんどうでもいい。
アフロがあそこまで蔓延するのはもう少し後なはずなのだが・・・。って別にどうでもいい。要は黒人の運動としての象徴という意味では変わりないので一時代にギュッと凝
>>続きを読む

最後まで行く(2014年製作の映画)

3.7

長い長い韓国の格闘シーンにおいてことさら長い。
韓国映画に慣れてしまっているせいか、このしつこさが標準になってきている。いや長いって。
巻き込まれモノだが、クズ目な刑事ってところがみそ。
ストーリーも
>>続きを読む

イン・アメリカ/三つの小さな願いごと(2002年製作の映画)

4.0

物語自体が美しい。家族映画の至宝だ。
ニューヨークのダークサイドというか、ニューヨークの片隅の物語。監督と娘二人の共同脚本となるとありふれた言い方だが、こんなにも心がこもった美しい作品になるのだな。
>>続きを読む

あの日のように抱きしめて(2014年製作の映画)

3.8

とてもおシャレで、でも重いヒッチコックのような。
プロットはヒッチコック的だ。本人が本人のふりをするというアイデア。
しかしその背景にホロコーストやイスラエル建国という重い要素が絡む。
加えて女性の自
>>続きを読む

竜馬暗殺(1974年製作の映画)

3.5

当時のローファイだったんだろうなあ。
それこそ20代にレンタルで、VHSで修行のように観たATG。懐かしい。当時はエキセントリックな表現に感化されたものだが、今見返すと色々時代ゆえの悲しさも読み取って
>>続きを読む

孤独のススメ(2013年製作の映画)

3.6

実はとても悲しいお話なのだが。笑えるんで。人生ってそんなもんだと思う。
主要登場人物はそれぞれかなりの問題を抱えており、それぞれは深刻だし、大ぴらには笑えないが、絡まり合うとどこか笑ってしまうしかない
>>続きを読む

特別捜査 ある死刑囚の慟哭(2015年製作の映画)

3.6

韓国ノワールらしい要素全部盛りエンターテイメント。
財閥と検察警察が組んで、ちょい悪の元刑事の弁護士が改心して暴いていく。バイオレンス、カーアクション、だまし合い、凝りすぎて、でも筋はあっているプロッ
>>続きを読む

残像(2016年製作の映画)

3.8

アンジェイ・ワイダの最期までポーランド人だった矜持が反映されている。すごいが辛い。
もはや検閲などという言葉ではなく、芸術に対する焚書と、芸術家に対する迫害だ。アンジェイ・ワイダ自身の投影でもあり、し
>>続きを読む

ドリーム ホーム 99%を操る男たち(2014年製作の映画)

3.6

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」の市井で起きたこととして観る。
話自体は善でいえば「ベスト・キッド」や悪でいえば「ディパーテッド」のように割とよくある構造。
法と法外すれすれの不動産で荒稼ぎをする
>>続きを読む

RE:BORN(2015年製作の映画)

2.9

TAK∴は素晴らしい。ようやく日本できっちり格闘アクションを観ることが出来てうれしい限りだが。
ルックスも含めとてもいいアクション俳優が出てきたのだな。って二年前だけど。存在感が良いじゃないですか。芝
>>続きを読む

余命90分の男(2014年製作の映画)

3.0

最後まで尻を出すロビンウィリアムスには感激したのだが。
キャラの設定がどうも右派というか、パターナリストというか、トランプ支持者っぽいというかな感じで、今までのロビンほどは愛せなかった。
結局怒ってば
>>続きを読む

メトロマニラ 世界で最も危険な街(2013年製作の映画)

3.8

絵にかいたような悲惨な貧困。娘が歯痛で苦しんでいたり、嫁が三人目をはらんでいたり、授乳期でセクキャバに努められなかったり、日雇いのギャラがパンだったり。
結局誰も信用できなくて結末に向かうのだが、徹底
>>続きを読む

善惡の刃(2016年製作の映画)

3.7

法廷劇の好みからすると大きく期待外れ。
法廷でのやり取りやシーンはほぼない。法廷、裁判ものではない。
むしろ弁護士と依頼人のバディものに韓国映画らしく検察警察の陰謀が絡む。
実話ベースというならばもっ
>>続きを読む

ネスト/トガリネズミの巣穴(2014年製作の映画)

3.6

主役マカレナ・ゴメスの顔を味わう。
ミスタービーン顔の変化が楽しい。「ミザリー」のキャラに「キャリー」のお母さんを被せて変態家族設定で作るとこうなる感じ。
ツイストが3回ほどあってそれぞれ配分は良い。
>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

4.2

森達也作品史上最高に笑えて、落差でぞっとする。

今回はエンターテイメント作品として素晴らしいのではないか。
本来デフォルメ、強調できるはずの、先行したフィクション「新聞記者」など、小指の先で吹き飛ば
>>続きを読む

悪魔は誰だ(2012年製作の映画)

4.0

とてつもなくウェルメイド。でもなぜだろう、二時間ドラマの匂いが最後まで取れなかった。
プロットは緻密、脚本は抜群。演出も冒頭20分間の畳みかけるような展開は見事。
まずは模倣犯基盤なので、時代またぎの
>>続きを読む

ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー(1974年製作の映画)

3.1

70年代にテレビの洋画劇場でよくやっていた。
何度か「ダーティーハリー」と見当違いをしてがっかりしたものだ。
アメリカン・ニューシネマの部類に分けられているが、アクションやプロットを凝ってはいるも
>>続きを読む

サニー/32(2018年製作の映画)

3.5

主役が紙一重でダメなんじゃなかったか?むしろ門脇麦を表に持ってきて北原が裏のほうが良かったのではないか?あとピエールとリリーの役どころも逆だったほうが良いと思うのだが。あ、リリーが親分のパターン他でも>>続きを読む

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

3.6

しっかりした警察映画ではある。特に何が悪いって訳ではないが。
世に言われているほど傑作かというとどうなのだろう。
「有名女優そっくりさんぞろいの娼館」とかは面白いし、キム・ベイシンガーはか弱きファ
>>続きを読む

一人っ子の国(2019年製作の映画)

4.3

またしても何も知らなかった事実。
国家に従わざるを得なかったとはいえ、我が子を殺されたり、売られたりすら人間はできてしまう。それも善良で本当に普通の民が。これは恐ろしい。
作品中では明言こそしなかった
>>続きを読む

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.0

黒人差別ものでは一番きついと言われてから避けてきた作品。
ようやく鑑賞。何がきついってその黒人側からの問題提起という事がきついわけだ。確かに。
よくぞ両論併記をこなせたものだ。それこそ黒人社会からの突
>>続きを読む

ありふれた事件(1992年製作の映画)

3.5

露悪がきつすぎるきらいはあるが良作。
どこの名優かと思ったら、そうか本当に撮影チームだし、監督が主人公やっていたんだ。学生映画の延長戦での制作という事。なるほど。
この主役の超絶演技がすべてだ。完
>>続きを読む

神経衰弱ぎりぎりの女たち(1987年製作の映画)

2.4

ペドロ・アルモドバル初鑑賞。

「欲望の法則」を途中でやめたことあり。クセが強いスペイン代表だな。日本でいえば鈴木清順、韓国でいえばキム・ギドク、パゾリーニやリンチとかつまり大きくくくってのカルト
>>続きを読む

ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

-

評価なんてできない。ただ観るべし。繰り返し観るべし。
自分の無知を知って恥ずかしくなった。いくら読書しても映画を見ても想像すらできない真実というものがあるのだ。
CNNや、まして日本国内での報道では何
>>続きを読む

リバイバル 妻は二度殺される(2015年製作の映画)

3.5

タイムパラドックス+韓国サイコノワール。いろいろ考えるよな。
これも男前が主役だと成立しないのだろう。韓国の柄本明ソン・ヒョンジュならでは。この人どうも一線級作品がないのだよん。
手帳のメモが消えた
>>続きを読む

最低で最高のサリー(2011年製作の映画)

3.7

このタイプの主人公ならではの味。
青春ものだが、恋人候補は寝取られ、学校はクビになりかけ、家族も問題抱え、つまりどん底に落ちる。
世界に悲劇は数あれど、この絶望も本人にしてみればこの世の終わりに匹
>>続きを読む

ロゴパグ(1963年製作の映画)

3.6

それぞれの持ち味が出ていて興味深くはあるけれど…。
「世にも怪奇な物語」や「ニューヨーク・ストーリーズ」とか好きなものはあれど、監督集まってのオムニバスはどうも楽屋落ちや内輪で閉鎖している感じがして
>>続きを読む

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

4.0

おじいさんたちの頑張りに脱帽。
主要人物は老人。老老リベンジものといったところか。さらにとてもよく出来た脚本。偽名を変えたSS候補が4人いるというのがみそ。
老人版「メメント」ってつまり認知症なの
>>続きを読む

ゼイラム(1991年製作の映画)

3.5

カルト作品ではなくカルト作品風。
オープニングは「すわ『鉄男』の再来か!」などと期待していたらいきなりチープになり、70年代仮面ライダーになり、学生映画になってしまう。
シーケンスのつくり込みがい
>>続きを読む

太陽のめざめ(2015年製作の映画)

3.4

珍しい少年更生施設もの。
ドラッグやアルコール更生施設はわりと見るが、ありそうでなかった未成年施設。
暴力に対して徹底的に排除していくのに比べ、タバコ、ドラッグ、未成年性交渉にかなり容認していることに
>>続きを読む

11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち(2011年製作の映画)

3.6

徹底的な無常観と人生の無意味と虚しさを描く。
もちろん美化もしていないが、揶揄もしていない。しいて言えば時代を丸ごと糾弾、もしくは嘲笑している。
ドキュメンタリータッチの演出がとても面白い学生運動と三
>>続きを読む

変身(2005年製作の映画)

1.0

隠れた愚作。クソ映画みいつけた!開始早々でクソがわかったが、最近はどうダメかを突っ込みながら見るのが楽しくて、途中で止めてあげないのだ。
第一にスタッフリングとキャスティングがダメ、撮影は監督の意向も
>>続きを読む

ダイヤモンド・イン・パラダイス(2004年製作の映画)

1.2

このキャスト集めてこれかよ。の典型。
もう現在こんな表現は反感でしかないファイア・フェスティバルをほうふつとさせるバブルこれでもか押しにうんざり。どうしたってファムファタルなのだよ天性のサルマ・ハ
>>続きを読む

127時間(2010年製作の映画)

3.9

閉じ込められジャンル草分け、さすがの出来!
「リミット」「トンネル」そして自分で切っちゃうのが同じなのは「SAW」、変わったところでは「247℉」これはサウナという嫌ああなシチュエーション。
これも
>>続きを読む

ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.2

もしかすると「1984」「ブレードランナー」にならぶキーストーン的作品なのでは。
でもそこはジョン・カーペンター、ギャグ入れたり、格闘が長かったり、主人公が間抜けだったりする。意識的にB級に作りこ
>>続きを読む

>|