あのフランスの名監督パトリス·ルコントが、人気ミステリー小説を映像化したということで観てみました。
1953年のパリで若い女性の刺殺体が発見されます。メグレ警視(ジェラール・ドパルデュー)はその身元不明の被害者の人生を調べることで、事件の謎に迫るのです。彼はオトリ捜査に協力する田舎娘に、今は亡き愛娘の面影を重ね合わせ、父親の視線と恋人の視線の曖昧な立ち位置で見守ります。
派手な格闘シーンも銃撃シーンも無いけれど、メグレ警視は巨体をユラユラさせながら真相に向かうのです。美しい映像とテンポはアート系映画そのもので、刑事ものミステリーって感じじゃないかなー。フランスの安浦吉之助(はぐれ刑事純情派)でした。
ナント!1978年にテレビ朝日で「東京メグレ警視シリーズ」として、その原作をドラマ化しておりました。日本のテレビ恐るべし!