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それでも私は生きていくのxavierのレビュー・感想・評価

それでも私は生きていく(2022年製作の映画)
4.0
泣きたくなる事もあるけれど喜びや悲しみと共に、人生はこれからも続く…
サンドラはパリの小さなアパートで8歳の娘リンと二人暮らしをしながら通訳者として働いている。父のゲオルグは哲学の教師だったが、病で視力と記憶を失いつつあり、サンドラは別居する母フランソワーズと共に父の元をたびたび訪ねては介護にあたっていた。
育児、介護、仕事で息つく暇もないサンドラだが旧友のクレマンと再会し恋に落ちる。彼女は恋にときめく一方で
病を患う父に対するやるせない思いを募らせていく…
ストーリーはこんな感じ。
ジャケ写のレア・セドゥとタイトルから、前向きな明るい作品かと思いきや
朝、1発目に観る作品としては似つかわしくない重たい作品だった。
シングルマザーのサンドラは、育児&仕事に追われる忙しい毎日を送るうえに父の介護もあり長い間、自分の時間も取れずにいる。更に父親の病気の進行が進み、母親フランソワーズと共にみてきた父親の介護も限界となり、父親を施設に預ける事になる。
でも、いい所は価格も高いし、価格が手頃って所は、そうそう見つからないんだよね。かと言って、価格が安い所だと、看護のレベルが低すぎて任せられるもんじゃないんだよね。
施設が見つかるまでは仕方なく入院をさせるんだけど、それも病院の都合で急に出ていかなければならなくなるんだから、大変だよね。
そんな心身疲れている時に会ったのが旧友のクレマン。
何かにつけ食事や飲みに行くようになったサンドラは、安らぎを感じるクレマンに惹かれていくんだけどね…
彼は子供もいる既婚者。
そんな事は知っているサンドラだったんだけど、クレマンから妻とは上手くいってないと聞くとね…
止められなくなっちゃうんだわ、自分の気持ちを。そして2人は深い関係になっていく…
でサンドラには、幸せな日々が訪れるんだけど、このクレマン深い関係になっておきながら「僕には家庭がある」って言い出すんだわ。
サンドラとの事はただの遊びだった?
本気じゃなかった?
その事で深く傷ついたサンドラはクレマンと離れるんだけど、自分からあんな言っておきながら"君なしじゃ苦しい"ってメールをしてくるんだわ、クレマン。彼に取っては都合のいい女扱いにされてるサンドラが不憫だったわ。
その後も何度も別れたり、ヨリを戻したりするんだよね。
まぁ、進行の進む父親の介護に、生意気盛りな娘の育児で精神を減らしてるんだから、誰かにすがりたい気持ちも解るけどねぇ…

ラストの展開は、個人的にはウ~ンって感じかな。人間そうそう変わるもんじゃないしね

それにしてもレア・セドゥ凄いなぁ
仕事に介護に懸命に生きながらも漠然とした不安も感じてる。表情からも読み取れるぐらい、彼女の演技は心にグッと来たなぁ…

唯一、子どもたちにサンタが来たフリをする大人たちの演技にはホッコリしたなぁ…
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