このレビューはネタバレを含みます
ゴジラの理不尽な暴力を余すことなく感じられる素晴らしい作品だった。
あらすじを見た時に感じた絶望感以上にゴジラの脅威はえぐく迫力が別格であった。
初めの島にゴジラが上陸した時、第一印象は小さくね?しかしながら暴走するゴジラの前に人間は無力。頭から喰われ踏み潰され、あれぐらいの大きさが恐竜のようなリアリティがあって本能的に1番怖い気がする。
そんな中生き残った主人公は同じく戦争を生き残った人達と戦後が始まる。
戦争特有の死ぬことが美化され、生きることに後ろめたさを感じる様がありありと表現されこちらも苦しかった。敷島の狂うシーンは流石の演技だった。
そして再びゴジラとの対面。どうすりゃええねんっていう強さ。援軍は即破壊。相手は再生持ち。とんでもない強さ。デカくなってるし光線吐くし。
遂に銀座上陸。このシーンが最も理不尽な暴力を感じた。心なしかゴジラもいきいきしてるんじゃないかっていう破壊っぷり。気合いの入った報道の人には脱帽。とんでもない迫力と恐ろしさ、それでもやっぱりゴジラはカッコイイ。光線を出した後の煙な先に立つゴジラの悠然さは絶望感とともにロマンを感じる。
主人公は再び失い慟哭。空からは黒い雨。ゾッとするシーンだった。
民間のゴジラ討伐作戦が進む。仲間が結集していく時はいつもワクワクしてくる。博士の演説は戦後だからこそ地獄の戦争に戻ってはいけないという決意が強く表れていて印象深かった。
ゴジラ討伐当日。ドキドキで熱くなる出来事の連続で手に汗をかきまくった。水島の駆けつけたシーンは助かったと思ったがゴジラの息の根を止めるには至らず。そんな中ゴジラビームのチャージ開始。プロペラ音が鳴るまでの沈黙がすごく長く感じる緊迫感が凄まじいシーンだった。
死より生を選ぶ。戦争の異常な思想からの脱却。戦後ならではのそんな状況下でゴジラと立ち向かう人達の躍動に感動した。
またそれに対するゴジラの圧倒的な敵というのがやはり魅力的であり、最高だった。
スタッフロール終わりのゴジラ怖かったぁ