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ゴジラ-1.0のsinのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラの登場しているシーンは素晴らしく、映像部分は文句ありません。

ただ物語の構成に関しては全体的にご都合主義が過ぎると感じる部分が多いです。細部の設定や伏線が微妙に雑なせいで、状況が積み重なってそういう展開になるというより、撮りたい画があってそこに向かうための状況が都合良く発生していく感じが見ているほうにも伝わってしまっています。

例えば、
なぜか広い銀座で沢山の人が逃げ惑っているなか、ベストタイミングでヒロインを見つけられたりとか。
男女の体格差をものともせず神木くんを安全な場所までぶっとばすヒロインとか
その救援はその計画のその部分でそういう問題が起こらない限り無意味なんだけど、たまたまそういう状況になって、打ち合わせもなしにベストタイミングで現地に到着したりなど。
もうちょっと説得力のある展開作れなかったんですかね?

あとは登場人物の心理描写もよくわからない箇所が多かったです。
例えば、
ゴジラ対策の民間募集に自らの意思で集まった人達が「俺には家族がいるから作戦には参加できない」っていうシーン、「いや無理やり連れてこられたわけじゃなくて自分から来たんじゃないの?今更それ?」とか。
危険な作戦でみんなが二の足踏んでるシーンで、ヒロインの復讐に燃える敷島くんが口火を切るのかと思ったらモブが「みんなやろうぜ!」「うおおおお!」となり、その間ずっと無言の敷島くん。いやお前がみんなを鼓舞するんじゃないんかーい、とか。
飛行機修理する人探すのに何で立花さんにそんな固執すんの?敷島くんにとっては特攻できなかった悔いがあって戦争が終わってないってのは百歩譲ってわかるけど、立花さんにとって敷島くんは沢山いるパイロット達の1人で、戦争末期に会った腰抜けパイロットって感じじゃないの?それを立花さんの悪評ふりまいておびき出して「あなたの戦争はまだ終わってないんじゃないですか?」って、敷島くんの思考回路がわけわかんなすぎてこわすぎます。

他にも色々首を傾げる箇所が沢山あるんですけど、迫力満点のゴジラの映像だけでわりとなんとか楽しむことはできるかなって感じでした。
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