Reno

ゴジラ-1.0のRenoのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

私はゴジラ作品は、シン・ゴジラとレジェンダリーによるモンスターヴァースのシリーズという日米ともに2010年代以降の作品しか見ていませんが、今回はそれらに比べるとイマイチな感じだった

日本の単発のゴジラ作品としてはシン・ゴジラの方が何倍もスマートでスペシャルティがあってタイプだったからね。シン・ゴジラは見返すことが何度もあるし、これからもあるだろうけど今作はそうそう見返すことないだろうなって。

これは完全に好みの問題だと思うけどね!多分、2010年代のゴジラ作品の中ではこのマイナスワンが一番、昔のゴジラシリーズに近いんじゃないかなって思うし。私はあくまで2010年代の現代的な物語の中でのゴジラが好きなんだろうなって思います。

今作の人間パートは、戦後だからこそのテーマと物語になっているけど、それがそんなに上手くできているとも思えないし、そもそも好みじゃないからイマイチに感じて。しかも、その人間ドラマの時間が長めで、じゃあ残る楽しめるポイントであるゴジラの登場シーンが十分かといえば、そうではなく少なめに感じたのも余計マイナス。シン・ゴジラなんかは人間パートが素晴らしい方向性と出来栄えだったし、当のゴジラのシーンもたっぷり魅力的に演出してくれていたから満足度高かったんだよね。レジェンダリー版も、ハリウッド作品ならではの洋画的良さがたっぷりあったし。

あとは大前提として昔ならではの男女のジェンダーロールの偏りとか、邦画ならではの臭さが抜けきれてないところとかセリフに頼りすぎとか色々、脚本面の弱さもあってね。シン・ゴジラはその点でも、かなりリアルテイストかつシリアスな作風で、上手くできていたよね。

ただゴジラ本人の描写自体は好きだったけどね!ちゃんとカッコいいし、不気味さと不穏さと独特な愛着というか気になる感じ!これは今回もしっかり出てた!それに熱戦吐く時の描写もまたシン・ゴジラやレジェンダリー版とは違う個性を出していて、この工夫もまた良いなと。

それと死に様がシン・ゴジラと全然違って、これもまたすごく良いなっておもった!!ゴジラを害悪とした以上、この頭爆発という無惨で致命的な駆除方法はカタルシスを感じた!それに頭が爆散して、放射しようとしていた熱戦がうっすら四方発報に漏れ出ながら徐々に消えていくシーンは美しかった。本当この死に様を綺麗な映像で見れてよかった!

ラストシーン、海底でまだ彩生?それとも産卵による蘇生?が示唆されて、それもまたゴジラらしい不穏さを残すエンディング良いですね!定番だけどそれが良い!

ということであまり見返したいとは思わないし、人に勧めるとしたらシン・ゴジラとかレジェンダリー版だなって思うけど、こういろんなクリエイターによるゴジラを定期的に見れるのは嬉しいし、これからも続くゴジラの系譜の一つとして今作は見れて良かったなと思います!

今後も良いゴジラと何度も出会えますように!もちろん現実では出会ったら困るけど笑

そういえば橘役の人って、「フェンス」で沖縄の刑事を演じてた人か!役は全然違うけど、確かにしっくりきた!
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