如月カルラ

ゴジラ-1.0の如月カルラのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

終戦目前の日本、大戸島にゴジラが現れる。
特攻から逃げ、大戸島に着陸した主人公と整備兵はゴジラに襲われ、主人公ともう1人を残し全員ゴジラの餌食に……。
その後終戦を迎え、徐々に復興しつつある日本にまたゴジラが現れる。

旧ゴジラ、シンゴジラとも違うディテール!
下半身と胸元、肩周りががっしりタイプのゴジラ。
肩周り、腕の動きがすごくよくなってた。
背びれの刺々しさもアップグレードされていてかっこいい。

ゴジラを目前で見て仲間を襲われた主人公は、帰還後共に暮らし始めた典子と結婚しないことを仕事仲間に突っ込まれるが、その時に
「俺の戦争はまだ終わってないんです!」
と声を荒げたのが、戦争やゴジラによって受けた傷の深さを物語っていていい。
以前までのゴジラシリーズに比べて、ゴジラによる破壊と人の死がしっかり描かれているのが印象的だった。
食べられたり、踏み潰されたり、放射熱線の爆風で飛ばされたり……過去作では大型災害といった印象のあったゴジラが、絶望の象徴となっている。

個人的に重巡高尾の全門斉射、駆逐艦響、雪風、夕風による海神作戦、局地戦闘機震電の飛行シーンがとてもテンションが上がった。
ゴジラのテーマに合わせて進行していく海神作戦、熱い。

今作ゴジラが放射熱線を放つ際の背びれの脈動、放射熱線を放ったあとに真空状態(?)になり一瞬音が消えるなど、こちらもテンションの上がるポイント。

戦争とゴジラによって深い傷を受けた人々が大切な物を守るために立ち上がる、ゴジラ対人間の構図はシンゴジラと一緒だけど、人々の生活や感情に重点を置いている感じ。
ストーリー、ゴジラの造型全てにおいて大満足の作品でした!何度でも観たい作品。

個人的にはエンドロールのラスト、ゴジラの咆哮で終わるのがすごく好き。
如月カルラ

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