はまみち

ゴジラ-1.0のはまみちのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.2
 神木隆之介の「戦争が終わっていない男」の演技が、映画まるまる一本を引っ張っていた。
元特攻隊という圧倒的な暗さを背景にすれば、クサいくらいの人情劇がかえって心に響いてくる。彼と、彼を追ってくる宿命(ゴジラ)の重さゆえに、他の人物たちもあらすじも「always」ばりの優しいものであっていい。
 それにしても、ゴジラを葬るための作戦が、海水による「加圧」「減圧」のセットという、非常に経済的でスマートなもので畏れ入った。これを見てから振り返ると、シンゴジラの凍結作戦がちょっと馬鹿みたいに思える。あの作戦との比較があってこその今回、なのだと思うけれど。
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