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ゴジラ-1.0のSSのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

近頃神格化され、ある種ヒーローのように見られてきたゴジラが本来の姿である破壊神として描かれていた。これまでの作品は、死者はさすがにゼロではないが、直接的に大衆が怪獣に殺害されていくシーンはなかったような気がするが、今作ではゴジラが容赦なく人を踏み潰す部分がえぐい。あれだけ巨大なものが好き勝手建物を破壊していく二次災害として人が死んでいくという惨さも感じられた。そしてなんといっても熱線の演出が過去一かっこよかった。発射まで背びれが1つずつ隆起していき、一気に収納されると同時にビーム感8割火炎放射感2割の熱線はめっちゃ好き。さらにただの熱線ではなく、着弾時に爆発機能が備わっているのも良かった。
死ぬのが怖くて特攻から逃げた敷島が覚悟を持ち、ゴジラに挑むまでの流れが長く描かれていたが中だるみはしなかったと感じた。
それぞれのキャラがしっかりたっていたのが作品の没入感を上げていた。
最後の戦いで流れたゴジラの曲が、ゴジラが現れた絶望ではなく、人間側の決戦のテーマになっていた部分が良かった。
しかし最後に、実はゴジラ死んでませんでした、実は典子は無事でした。両方ともやってしまったことが残念。戦後といいう憔悴しきった日本に追い打ちをかけるように現れたゴジラに覚悟を持った日本が挑むテーマだから、続編作るための予防線を張る必要もなかったし、覚悟を決めるきっかけとなった典子の死が無かったことになるのは残念だった。典子が死んでいなかったことで、生きて帰るということに明子のもとに帰る以外の意味があったという解釈もできるが、個人的にはいらないと感じた。

追記:典子の首に黒いアザがあり、それがゴジラ細胞の侵食というのを見逃していた。それがあるなら典子が生きて戻ってきたことも今後の展開を作る時の大きな意味になってくるのでありだと思った(手のひらクルクル)
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