大学4年

ゴジラ-1.0の大学4年のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

"僕の戦争は終わってない"

モンスターパニック映画はCGや特殊技法でもう新時代へ移り行く中で、日本のゴジラを日本というフィールドで日本という要素を逃げずにぶつけていった最高な作品だった!ここ近年では久しぶりに映画館で映画を見た!!という迫力と子供の時のワクワクを思い出させてくれた。

ゴジラという物体をある程度わかってる設定でかなりコンパクトに収めていて飽きる時間はなかった。冒頭の水中戦で熱線や爆弾投下の激戦でもう心を掴まれた。そこからの陸上でのただやられるしかない"如何にゴジラというものが危険か=原爆"で大被害を受けるかを示す。そしてやっぱラストの30分だよね。理詰めの理系作戦✖️民間人達の泥臭いやり方ってのがアツい!!ちゃんとGHQ下の日本政府の無能さと冷戦下の米軍もちゃんと考慮してるっていうリアルさとファンタジーのゴジラの融合ってかなり難しいと思うけど、それをこの映像美としっかり練り込まれたキャラ設定が活かしてる。ヒューマンドラマパートに若干不満が多いが、ゴジラとのちゃんとした対立構造を実現させるために絶対必要。

重要なのはこれは怪獣映画でも戦争映画でもないこと!!ハリウッドが好きそうなモンスターの一面もあるけど芯は渡してないし、火垂るの墓みたいな"戦争って誰も救われないよね、ダメだよね"なんてメッセージでもない!吉岡秀隆がスピーチの時に言った"未来を生きる"がテーマ!ゆえに主人公も浜辺美波も生きてていい。それこそが今回の映画の肝だと思う。戦争のように両方負けじゃなくてゴジラという物質的なものに対して生きていたっていう明確な勝利を見せてくれた。

一つ不満として、整備士の青木崇高との関係性をもうちょっと描いてもらわないと"この人じゃなきゃダメなんだ!"ていう熱さがこっちにはあんまり分からない。ゴジラの生き残りは二人だけじゃないから、上手い理由にはなってないような??
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