新しい日

ゴジラ-1.0の新しい日のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

言われていた通り、VFXがとてもよかった。ゴジラの放射能の神秘的ながらも恐ろしい青の光がすごい。砂埃や爆発などの画面の臨場感も凄まじく、その世界に引き込まれた。

最初の島のゴジラのシーンが怖すぎる。虫ケラみたいにどんどん壊される人々と建物。迫力が凄まじい。シキシマの恐怖感がこちらにも伝わってくる迫真の演技がとてもよかった。
神木隆之介の演技が本当に良かった。戦争を生き残って一生の後悔を背負った等身大の人間を完全に表現しきっている。
逃げた自分を認められなくて、後悔の囚人となってしまい、幸せになりきれない彼が最後に自らの戦争を終わらせることができて幸せになれたんだったとしたら本当に良かっただろう。
最初は、黒い雨にも打たれているし、被爆もして、典子も死んだから、絶対特攻して死ぬ。作戦もなかなか上手くいかず、みんな死ぬと思っていたので、脱出口が取り付けられていて本当に助かった。まさかあの演説のシーンが伏線だったとは驚いた。死ぬためではなく、未来を生きるための戦いというのはそういうことだったのか。
主人公の仕事仲間のパーティが結構すき。
どのキャラもきちんと裏側にドラマがあって、キャラクターが立っているのが素晴らしい。キャラクターに感情移入がしやすく、とても見やすかった。

ただ、最後のB級ホラーみたいな終わり方は少し蛇足だっただろうに思える。続きを匂わせるような終わりにせず、綺麗に終幕して良かったのではと思う。