KSugar76

ゴジラ-1.0のKSugar76のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.0
ゴジラってその時代における脅威に対する日本という国そのものを描いてるように思っていて。

そう捉えるとゴジラの襲撃に対し
「政府もアメリカもアテにならないからいち日本国民(退役軍人含む)が立ち上がるしかない」というメッセージはめちゃくちゃ強烈だった。

シン・ゴジラの際は政府の人間がアメリカと手を取り合って「日本国の底力」と「まだまだ日本は捨てたもんじゃない」というメッセージを感じ取れた。
アメリカが世界の警察でなくなった時代に作られた本作では徹底的に国(及び政府、政治)という要素は取り払われており今の国(及び政治)そのものの弱体化と照らし合わせたようで物凄く反戦的な印象を受けた。

ゴジラの迫力や脅威、絶望感に始まり、戦闘シーンにおいてもGGを駆使して素晴らしいクオリティであった。
しかしながら主人公である神木くんの脇を固める役者があまりにも厚みに欠けた。
佐々木蔵之介は熱情が空回りしており、過剰な演技により作品で浮いてしまっていたし、若手俳優?の山田裕貴は技量不足であまりにもお粗末。
作品全体の完成度がとても高いだけに、演技で興が醒めるのはとても残念。
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