ゴジラ70周年記念作にして、30作目となる作品らしい。とは言うものの、ガキの頃から怪獣映画にはさほど興味がなくて、ゴジラもあまり観ていない。明確に記憶に残っているのは1作目くらいだ。それも大人になってから観た。
何度目のリブートだか知らないが、1作目を踏襲しているのは明白だ。アメリカの水爆実験により被爆し変異した怪獣。その怪獣により、終戦後の復興期に再び災禍に見舞われる東京……。
着ぐるみの怪獣がミニチュアの街を破壊するこれまでの特撮と比べれば目を瞠るようなVFXで、本年度アカデミー賞の視覚効果賞を受賞した。
だが、ゴジラの造形は海中と地上で同じ生物には見えず、歩行シーンはまるでゼンマイ仕掛けのおもちゃのようだ。本当にこんなんでいいの？ と、アカデミー会員の投票に疑問を感じた。ハリウッドのストの影響で、大作が軒並みストップしたことが好結果をもたらしたのかもしれない。
そしてこれは山崎監督の責任だと思うが、役者陣の演技が観ていて恥ずかしくなるくらい下手だ。わざとそんな芝居をさせているとしか思えない。どうもこの人の映画はバランスが悪い気がする。
