ハーネス

ゴジラ-1.0のハーネスのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

良くできている…が丸い作品で決してつまらなくなくて面白いが好きじゃない。としか言いようがなかった。
逆にこれぐらい毒抜きして脱臭したから受けたのだろうなとも思う。複雑だ。
ここから先はただただ気に食わなかった点をグチグチ言っているだけなので読み飛ばしてくれていい。


後半からここから先は人が死にませんよ〜と言わんばかりのシーンが多く、展開も感動優先でやや雑な所が目についた。
小僧や漁船達、一体いつあんな大挙して現れてケーブルを繋ぐ時間があったんだ。

個人的に受け入れ難かったのは敷島の脱出装置の扱いだ。
あそこは爆弾の信管と連動していて敷島には知らせないものかと思っていた。
完全に死ぬ気の敷島に生きろという呪いを橘がかけるようなシーンだと勝手に思っていたので説明してたんかいとズコーッとしてしまった。敷島の死ぬ気満々の顔は何だったんだ。

正直、最後の戦いは敷島以外死ぬかと思った。少なくとも小僧は死ぬかな…と思っていたがまぁそうはならんなともやや冷めたテンションで見ていた。

そもそも敷島にとっての戦争ってなんだったんだ。米国との戦闘は行わないまま大戸島に寄ってそこでゴジラの惨劇に出くわしたのは不幸だが、それは戦争の恐怖じゃなくてゴジラの恐怖だろう。根本的な所で食い違いがある気がする。
ゴジラとケリをつける、という話なら理解できるが俺の戦争は終わってない。というのは話を混同してないか?

設定や空気感から「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」ぐらい悪逆を尽くし戦争や人間への怨みの澱となって全てを焼き尽くすゴジラも途中から舞台装置となりキャラクターとしての力を失っていった。
誰も死にゆくゴジラを悼まないんだな…

緊張感の加減とは難しい。
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