あまのうずめ

ゴジラ-1.0のあまのうずめのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.0
1945年大戦末期の大戸島基地に零戦が着陸する。敷島少尉が整備不良を訴えてのことだったが、不良箇所は一切見当たらなかった。整備長の橘はそれもまたありだと敷島に寄り添う。その夜古くから島に伝わる巨大生物・ゴジラが現れ、橘はゼロから機銃を撃てと指示するが敷島は出来ず、兵士たちは死亡する。


▶︎山﨑貴監督が脚本・VXFも担当し、言わずと知れた米国アカデミー賞視覚効果賞、日本アカデミー賞作品賞・助演女優賞を受賞。

親からの生きて帰れの言葉で生還した特効隊員の敷島浩一がゴジラと対峙して行く様を、連れそう典子や機雷除去を共にした野田らと共に描いたストーリー。

駆逐艦高雄を登場させた件や、伊福部昭の“ゴジラのテーマ”が流れてからの“わだつみ作戦”ではテンション全開で手に汗握り、逃げ腰なアメリカ軍に頼らず、出来る力で事を全うしようとする知恵と勇気に心震えた。
(敷島が乗る新戦闘機も“海神(かいしん)”で作戦名が“わだつみ(海神)”と来たらゴジラは海神(うみがみ)?なんて思ったりして)

確かにゴジラ映画としては物足りなさが残り、人間ドラマとしては出来すぎ感はあったが、主演二人のキャスティングにより期待値は低かったので、まさか泣かされるなんて思ってもいなかった。

VXFの精巧度は言うまでもないが、まさかあの少人数で!とエンドロールで知り愕然とした。これをきっかけにもっと人員と予算を増やして欲しいと切に願った。

ラストから過去作のゴジラを始まらせることとした設定とタイトルは憎い。