あおは

ロスト・フライトのあおはのレビュー・感想・評価

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
4.0
最初から最後まで心を掴まれたまま駆け抜けるような映画だった。
観客を意地でも飽きさせないぞという熱意のようなものを感じた。
言わば緊張感のフルスロットル状態。

飛行機の不時着でハラハラしたと思えば、着陸した場所が政府から独立した過激派組織が支配する無法地帯という設定。
もうこれだけでおもしろい。
人質にとられた乗客を助けるシーンは簡単すぎかなって思ったけれど、おもしろかったから良し!
何も考えずに観られる映画だった。
でも、これは自分の想像でしかないけれど、贖罪の物語かなとも思った。

「贖罪は思わぬ場所で行われる」

これはガスパールが言っていたセリフだけれど、もしかしたらトランス機長にもあてはまるんじゃないかなと思った。
彼は3年前に妻を亡くしたと暗い顔をしていたから、奥さんを亡くしたことに関して何かしら自分の罪だと思っていることがあって、そのことに強く責任を感じていて、だから責任感と贖罪の意味も込めて自分の身を犠牲にしてまでも乗客を助けようとしたのかなって。
最後に飛行機のなかで流していた涙は自分が生きている実感を得たからで、自分を赦せたのかなと思った。運命が生きていいよって言っているような気がしたのかな。
そう考えたら泣けてきた。

アクションシーンに現れた強力な謎のスナイパー誰だろうと思ったけれど、あまり触れられず終わってしまった。

総じて、おもしろかった!
あおは

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