鍋山和弥

チャタレイ夫人の恋人の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

チャタレイ夫人の恋人(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

『コニー』と『クリフォード』。最初は、『クリフォード』が、戦場に行く前、五体満足だった『クリフォード』が、下半身不随に。それだけなら、『クリフォード』に、同情の余地が、あるだろう。しかし、『クリフォード』は、『コニー』の、気持ちを、考えなかった。『コニー』に対して、亭主関白。これがあっても、『コニー』は、『クリフォード』を、許していた。しかし、『クリフォード』は、支配的に、使用人を、扱った。これに、『コニー』は、我慢ならなかった。『クリフォード』は、『コニー』を、愛していたのか?それも疑問だ。『コニー』のような、美しい女性を、妻にして、満足してただけに見える。『コニー』は、心を開きやすい。本当だろう。だから、『コニー』は、『クリフォード』が、どんな人物か、見誤ったのかもしれない。この物語を、見る限り、『コニー』を、大切に思ったのは、森番の使用人、『オリバー』だったと思う。形の上では、『コニー』も『オリバー』も、それぞれ、離婚してないが、実質、略奪愛。通常、略奪愛は、繰り返されてしまうものだが、『コニー』と『オリバー』の場合。冷めることも、別れることもないと思う。なぜなら、『コニー』と『オリバー』の、愛の日々。『コニー』にしろ『オリバー』にしろ、誰と、あれだけ自分を、さらけ出して、日々を過ごせるだろうか?性的な部分も、含めて。すぐ冷める愛なら、どうして、互いが互いを、永い年月かけて、探し続けるだろうか?やはり、互いに、この人程、愛せる者はいない。そう考えたからではないか?それだけの相手に、出会ったのだ。別れるはずがない。『クリフォード』の、『コニー』への愛と、『オリバー』の、『コニー』への愛。どちらが、本物かと問われれば、間違いなく『オリバー』だ。『クリフォード』は、使用人を、道具のように、扱い過ぎた。『コニー』が、どうしてるか、気にしなさすぎた。『クリフォード』には、優しさが、なかった。一方、『オリバー』の方は、身分は、使用人ながらも、紳士的で、優しさがあった。『コニー』が、求めると、『コニー』を、大切に、愛し始めた。全てを、捨ててでも、『コニー』は、『オリバー』を選んだ理由。やはり、愛とは、金や名誉や地位などではない。全てを捨てて、得られた愛。それこそ、本物の愛と、呼べるのではないか?形式上、2人は、結婚してないが、2人は、いつまでも、幸せな生活を、送ることだろう。結婚こそ、愛と思ったら、大間違いだ。
鍋山和弥

鍋山和弥