はんどたおる

怪物のはんどたおるのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
3.8
脚本(原作本)を読んでいたので、ストーリーラインは頭に入っていました。3つの視点がどのように映像化されているのか、興味津々で観ました。
湖の周りに広がる街の俯瞰ショットで視点が変わり、事実の背後にあった違う側面が浮き彫りになります。

廃線脇の野草が繁った道を歩き、疾走する二人の少年の姿が眩しく、切なくやるせない。

映画と言えば映像ですが、学校の教室、階段、廊下などのシーンで、たびたび聴こえていた音があります。
もちろん原作の終盤にも出て来る場面なのですが、「あ、そう言うことだったのか」と言う伏線になっており思わず唸ってしまいました。

役者さんたちの演技は素晴らしく、とくに少年二人の実在感が半端ないです。

是枝監督の子どもの演技の付け方には定評がありますが、今回も圧巻です。