このレビューはネタバレを含みます
是枝監督の新作を観たい気持ち半分、坂本龍一さんの最後の映画音楽をスクリーンで聴きたい気持ち半分で観てきました。
予告のCMにずっと「aqua」が使われていて、コレ結構前の曲だったのでどういう使われ方をするのか気になっていたのと、新曲がどういう絵とマッチングされているかが興味のあった点です。
怪物。。このタイトルが意味する物。
そうストンと腑に落ちるようなものではありませんでしたが、個人的にはいろんな人間のいろんな怪物的側面を見せられたような感覚でした。
意図的に3つのパート「母(安藤サクラさん)」「担任の先生(永山瑛太さん)」「湊くんと星川くん(黒川想矢さんと柊木陽太さん)」で描いてあって、親の視点で考えるとこうだけど、別視点ではこう。。でも実はこうなのよ的な、、思い込みって怖いなぁというか。
物事は多面的に見ないと真実は掴めないという分かってはいるけれど忘れがちなメッセージがそこにはあるように思えました。
子供は子供の社会というかルールが存在していて、ラストは大人からの既成概念(しがらみ)を振り払うような2人だけの世界へ。。。「aqua」が物凄くマッチしてて涙が出そうになりました。
最後に、中学生の頃から坂本龍一さんの音楽に沢山触れてくることが出来た私は幸せでした。
教授の音楽に出会わなかったら恐らく人に音楽を聴かせる趣味は持てなかったように思います。
心よりご冥福をお祈りします。