ケルチャン

怪物のケルチャンのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

半年前に情報解禁されてから、ずっと、そりゃもうずっと楽しみにしていた作品。だって大好きな是枝監督と大尊敬の坂元裕二さんですよ!!これはもう観ないと死に切れないと。
前売り券も買ってドキドキして向かいました。
(本当は舞台挨拶会行きたかった!!涙)
映画と同じく当日は台風で大荒れの天気。ここもまた思い出になるよなーとしみじみ。
映画に対する想いが強すぎて冒頭からずっと涙。
ものすごく心に響いた作品でした。
同じく男の子をもつ母親として、最初は母親に感情移入。子どもを守りたいから、何回でも学校に行くだろうし、私ならもっと酷い言葉を投げつけるかもしれない。でも先生側の視点で見たら、あれ?違うよね??
子どもの立場から見たら更に違って。
みんな自分や自分の周りのことにいっぱいいっぱいで、他の人のことまで考えられないんだろうなぁと。見たいものしか見ないよなぁと。
でも、依里くんのパパは明らかに害だし、校長先生もやっぱり人として大事なネジがちょっと外れちゃってるし、穏便に済まそうとして謝らせた先生たちも悪いし、そういうのが重なって起こっちゃったことなんだよなあと。
私が先生の立場だったら同じように飛び降りたくなるだろうし、どの立場で見ても辛い映画だった。
でもラストの台風が去って子ども2人の希望に満ちたシーンはすごく美しかった。子どもたち辛いことがあっても笑顔で過ごせますように。明るい未来でありますように。
監督も坂元さんも弱い人たちの心を映すのがものすごく上手。改めて大好きな、尊敬する人たちだと思いました。坂本龍一の曲も最高にマッチしてました。曲ありきで作ったってことだからそうですよね。
素晴らしい映画をありがとうございました。
パンフレットも読み応え充分だった!!
全てを知った上でもう一回観たい!
いや、何回でも観たい。そんな作品です。