火事から始まる物語は 最初からヒリヒリ。
同じ出来事を 各自の視点で映し
食い違いを解明させて行く作りは
徐々に深みを増し 驚きの連続で。
脚本の大事さを改めて痛感しました。
序盤は安藤サクラさんが牽引して行き
田中裕子さんが四方に影を落とし
瑛太がバトンを受け取り 走り抜く。
この流れにも目が離せません。
子役二人の演技にもヒリヒリしました。
特に柊木陽太君。抜群の存在感。
無邪気な中に潜む闇が苦しいです。
ささくれ立ったシーン達。
少しずつ拡がる不穏な空気…。
全てが繋がった時の切なさたるや。
坂本龍一さんの作中曲も物悲しく
作品を盛り立てていましたね。
ラストは色んな解釈が出来そうです。
EDロールで ゆっくりとじんわりと
涙が出て来る作品でした。
「誰かの手にしか入らない物は
幸せとは云わない。」