怪物のトモヒロのネタバレレビュー・内容・結末

人間同士の分かり合えなさに絶望を感じるけど、生まれ変わった少年たちの見た景色の美しさに感動した。


出版物の誤植を見つけるのが趣味の瑛太に共感してしまった。
父親が清廉潔白のラガーマンなんかではなく実は不倫旅行の途中で事故死したのとか、その不倫相手のフルネームを子どもがちゃんと記憶してるのとか、坂元節。

今回の坂元裕二は名言少なめ（いい意味で）。
その少ない名言の中からひとつ。
「しょーもない、しょーもない。限られた人しか手に入らないものなんて幸せじゃない。誰でも手に入れられるものを幸せっていうの」（うろ覚え）


是枝監督が、廃棄されたトレーラーは『銀河鉄道の夜』の列車をイメージした、という記事を読んだ。
なるほどそう言えば全編にわたって銀河鉄道の夜が下敷きになっているストーリーなのだった。
ジョバンニとカムパネルラの関係性、父親の不在、学校でのいじめ、最後の乗り物の転覆。
もう一回観たい。