げんき

怪物のげんきのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

観に行こうか迷ってた所、思いの外評価が高いので劇場へGO!

1番の感想は安藤サクラが良い‼️
母であり友達でもあるような距離感が理想の親って感じだし、女優の中では美人じゃない点もリアリティがあって良い!
3部構成になっているのだが、僕は彼女視点の第1部が1番好きだった。
この第1部は邦画の魅力が存分に出てるな〜と感じた☺️
淡々と描いてるようで引き込まれる展開だし、真面目に演じているんだけどちょっと笑えるみたいなシーンもあって好きだった。
1番好きだったシーンは序盤の安藤サクラが小学校に息子の虐めを訴えに行くシーン。「あれ?コイツら全員おかしい?」「学校の先生達が怪物って事?」なんて考えが頭を巡るし、田中裕子演じる校長先生が船場吉兆のささやき女将を彷彿させるような対応で面白い。
「A Iにクレーム対応させたりしたらこんな感じなのかな?」なんて思ったり笑

同じ子供を持つ親としては安藤サクラの立場になってこの場面を見てしまうし、最初は落ち着いて対応していたが、ガツンと言って欲しい所では語気を強める所も気持ち良い。最後校長に対してグサっと来る言葉を言うシーンは「あれ?お母さんも怪物になりつつある?」と思わせたりして非常に上手いな〜と思った。
是枝監督、こんな引き出しもあったのか〜と驚いていたが観終わった後に今回は坂元祐ニ脚本と聞いて納得。
自分が好きなドラマ「カルテット」感がこのシーンにはある笑

第1部だけでエラい長くなってしまったが、第2部への展開の仕方も面白く別目線で見るとこうだったよ的な描き方は、今では珍しくないがこういう描き方をしてるとは知らなくて非常に面白かった👏
あえて苦言を呈すなら保利先生の見え方が第1部と第2部で違い過ぎる点‥笑
先生側の演出があったとはいえ、正義感が多少なりともある先生があこまで失礼な対応取るかな😅
特に飴を舐めるシーンは先生の指示なのか、彼女の言葉を真似ての保利先生の意志なのかひっかかった笑
それにしても瑛太、若い先生の役やらせても違和感ないの凄すぎ‼︎

そして皆さんが絶賛されてる第3部!
正直僕はここが唯一イマイチでした😅
綺麗なロケーションに子供達が普通に遊んでいる日常を切り抜いたような映像に是枝節を感じつつも‥‥理解力に欠ける自分には「うん?どゆこと?」の方が上まわってしまいました。(自分は是枝監督が映す親と子供の日常が好きなんだなというのも感じましたね、子供だけのシーンはちょっと
長くも感じてしまいました)

ラストシーンも感動というか、「あ‥終わっちゃった‥安藤サクラの演技もっと観たかった😭」が率直な感想でした。
以前から抽象的な作品苦手だな〜と思っていたのですが、今回もソレが仇となりましたね💦(俺こそ豚の脳なのか⁉︎)
僕に今作を初見で理解できる理解力があれば間違いなく4.0以上つけてました笑
YouTubeの解説動画2.3本観ましたけど、それも踏まえると非常に良く出来たストーリーですね!
解説動画で1番印象的だった感想は「これ中村獅童や高畑充希視点で観たらまた違う見方ができるんだろうな」って。
正に目から鱗、この作品だけ観たらこの2人って冷たい印象なんだけどこの2人にはこの2人なりの思いのもと行動していてまた違う印象を持っていたかも。
ソレが校長先生であったりクラスのイジメっ子やクラスメイトの女の子視点でも成り立つ。


後、タイトルと予告も良くできてるよね笑
この時点で観客はミスリードにハマってしまってる。この段階では誰もこういうテーマの作品だとは気づかない。
別に怪物なんてこの作品の中ではどうでも良い事。
後々、子役の依里の子上手いよね〜港よりもう1つ複雑な役を見事に演じていた!
げんき

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