坂元裕二作品が好きで今回の映画はとても楽しみにしていました。台詞ひとつひとつが、「らしいな」と思わせる部分が多く是枝作品に色味や深みを与えているなと嬉しく思いました。何より景色も美しく癒されるシーンも多かったです。
特に印象的だったのは湊くんと校長先生扮する田中裕子のセリフ。「しょうもない、しょうもない、誰にでも手に入るものを幸せっていうの。」と繰り返し伝えるシーンがグッときました。視点が切り替わる物語の進行で、最終的にどう解釈するかは人それぞれ異なる作品かなと思いますが私にはそのシーンで自分の気持ちを肯定してくれたような湊くん同様?の暖かさに包まれました。そして校長の心は死んでいなかったんだなと再認識し感慨深いものがありました。
ラストは監督らしい終わり方だなと思いましたが、少年達の美しさにこれでよかったのだと思わせてしまう魅せ方にやられました。
またこのタッグでぜひ観たいなと思います!