琥珀

怪物の琥珀のレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
2.5
う〜ん、、、
そんなに💧

基本邦画は劇場で観ないのですが、知人に「凄い面白いらしいよ」と誘われて。
その知人は3回程寝落ちしていました😅

怪物が誰か?と言う事よりも人間なんてそんなもん(と言う言い方は乱暴ですが)色んな考え方・価値観・表現方法・性格があり、善悪含めそれぞれの立ち位置によって見え方・考え方が異なるのもまた然り。
って思うと、そこまで目新しい作品とも感じられませんでした。

校長先生のエピソードは、現実にもたまにある悲劇で、心が壊れてしまうのも解るのですが、だからって(目が死んでいるかどうかとか、心無い棒読み対応はそれぞれの見え方として)全体の対応自体は安藤サクラに対しても瑛太に対しても看過できる対応とは思えません。
あんな対応(仕事)しかできないんであれば職場復帰すべきではないかと。。。

瑛太の言動に関しては一番立ち位置(主観)によって真意が異なって見えるポジションでしたが、その偏見を取り去っても校長室で安藤サクラに詰め寄られている場面で飴を食べる行為は非常識過ぎるのでは?
それは印象とかの問題じゃなく事実なんですもんね?

安藤サクラがシンママだから過保護って言うのは大いなる偏見だなぁ、とは思うけどそれ故に心配性になりがちだったり、ひとり親である事になんとなく引け目を感じて気負ってしまったり、それが意図していないながらも子供に無言の圧を感じさせてしまう?そんな気はないのに押し付けがましくなってしまいがちな感じは、あるあるかもしれない悲しいリアリティがあったように感じます。
親子共にどちらも悪くなくて、お互いそれを解ってはいるけど上手く噛み合わない、みたいな。

少年達の独特な世界観というかいわゆる思春期ならではの微妙な心理についても、まあ、よくある話かなぁ、と。

立ち位置の違いで見え方が変わるパターンと、それぞれの背景を描いて問題提起しつつ、徐々に物語の全容が分かるように、、、
しかし全てがつながり切っていない感じ、伏線回収し切っていない感じはどーにもスッキリしなかったです。
不粋でももうちょっと見せて欲しかったなぁ、、、

個人的には「怪物は誰か?」を探すものではなく「怪物だーれだ?」のゲームのように人は誰しも意外と自分が見えていなかったり、他者からの視線・評価で自分の立ち位置やキャラクターを探っていたり、言動を変えたりする曖昧な・不安定なものなんではなかろうか、と思いました。
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