このレビューはネタバレを含みます
511
ーーーーー
怪物はだれだと謳っているくらいなのでついサイコパスのような人物を探してしまうが、そもそもそれ自体がミスリードだと気づいた時は思わず息を呑んだ。
場面が転換する度にその章でスポット当たってるキャラにすごく感情移入する。ある時はめちゃくちゃムカつくのに、ある時はすごく同情してしまう構成に感服。
また、終盤の度肝を抜くような伏線回収。点と点が線になっていく感覚が気持ちいい。とにかく細かく散りばめられていた。中でも保利先生の彼女の「また今度ね」は痺れる。
劇中では言及されない事の方が多いので私的な考察に過ぎないが腑に落ちた。
ーーーー
いい意味で裏切られた映画。将来は普通の家庭を持てばいいと息子にいう親や、男は男らしくあれと無自覚に言う担任など、ある一面だけを見れば誰しもが誰かにとっては怪物であるというテーマなんだろうな。と
ラストがとにかく好き。「普通」に観れば恐らくそういう事だろうなと思うが、それ以上に2人にとっては幸せなエンドだったのだろう。