このレビューはネタバレを含みます
でっちあげ?マザーパラサイト?
いやジュブナイルもの?
いやいや是枝オリジナルです、って感じ。
構成はよく出来ていて、漏れなく皆さん素晴らしい演技だったと思います。
構成の良さの裏返しなのかもだけど、湊の感情というか行動は少し極端には感じた。(それが本題とのミスリードを生んだ気もする)
これを見て改めて感じたこと。
・現代の多様化は(誰でも)幸せを手にすることができる可能性が
高くなるという点では然るべき方向なんだと改めて感じた。
・“ふつうが1番“ってのはもはや思考停止なのね。
そしてそれが呪縛にもなり得ると。
・まだ自分の頭はこの多様性を受け入れる事を、
ガチャ、くじ引きって感覚が拭えないので、早く価値観をアップデートしたい。本質的に。
「誰かにしか手に入らない幸せなんてしょうもない」
「誰にでも手に入るものが幸せ」
的な台詞はとても心に残りました。
最後に。これ見ると子育て不安になるわ。
どの立場でもしんどいです。(子供側)
以下、雑感。
・で、校長先生はどっちだったん?
・塩対応が極端過ぎない?
・湊の嘘もちょっとやりすぎでない?
・保利先生にそこまで恨みなくない?
・保利先生も対応が極端過ぎない?
この辺は構成の良さの犠牲になった違和感と解釈します。
・子役の使い方が上手いのは巨匠という師匠の言葉を思い出した。
・サイレンの音を発車音とするカタルシスはすごい。震える。
・上記の違和感も最後のカタルシスのためと思えばやむなし。