二葉

怪物の二葉のネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

同じ出来事を違う人物の視点から順に見ていく。自分が見ている世界と他人が見ている世界は違う。「見ている」というのは視覚だけの話ではない。人は起こった出来事、見たもの、聞いたことに自分の感情を根拠として記憶する。私たちが読み取った映画内のその場面も、私たち個人の感情を元に組み立てられたストーリーで、映画の中の人物含めエンディングで見ている全員が同じ感じ方にならないように…

最初は早織(母親)からの視点、次に保利先生の視点、伏見(校長)の言動を組み立てる過去が少し描かれ、最後に湊の視点で映画が進む。全員の視点に立って1つの事件を立体にしていく。全てが重なった瞬間その出来事は全く別の姿になる。


美しい。ガラスのような映画です。
二葉

二葉