このレビューはネタバレを含みます
物語が進むにつれて、タイトルの意味が分かってくる。
親の視点で描かれていた話が、先生の目線になり、子供の視点になり、それぞれでモンスターは異なっていくという問題提起をしているように感じた。
それぞれの正義が異なるようにそれぞれの怪物は違うのだ。それがまざまざと表現できているこの物語はとてもリアルだった。
それぞれの視点に立つと実際は怪物は、クラスメイトの虐めていた生徒であり、傍観していたクラスメイトであり、DVの父親であり、隠蔽体質の先生だったのではないか。
でも、その加害者からの視点があったのなら、また違う怪物がいるのかもしれない。
⚫︎最後に、2人が走り回る世界、これは死後の世界を暗示してるのか?
⚫︎メインの生徒2人とホリ先生を片親設定にしたのは、やはり意味があったのか。(片親に対する世間の偏見に対するアンチテーゼ?)
⚫︎是枝監督作品は「家族」をテーマにすることが多かったが、今回はメインの軸として家族よりも違うものが主軸には感じた。
坂本龍一の音楽が美しく、物語により一層色をつけていた。
素晴らしい映画だった。