zkty1006

怪物のzkty1006のレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.2
事実と真実は違うということ。
しあわせは他人が測ることができないこと。

謎めいた坂元裕二脚本が、是枝監督の子供の無垢さを描かせたら天下一品演出と見事な相乗効果。子供の世界にも、大人の世界にも、どこにでもある小さないじめ、保身、体裁、小さな嘘、ひとつひとつは大きな罪悪とは言えない程度のことが絡み合いすれ違って、大きな誤解を生み大きな暴力になっていく様がリアルで怖かった。子供たちの世界がより美しく輝いた。それぞれの正義があって、それぞれが思う幸せがある。「簡単に手に入れられるもの手に入れても、それを幸せとは言わない。」

黒川想矢と柊木陽太、二人の演技が美しかった。
諏訪のロケーションも素晴らしかった。
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