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ミステリと言う勿れのmanamiのレビュー・感想・評価

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)
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「めんどくさいな」の場面はテレビCMでも散々流れてたし分かりきってるのに、それでも面白い。「他人ん家のお風呂」のくだりも、「簡単だな」って一蹴されたり屈辱感に沈んだりするのも、しましまパンツも。
原作はもっと「こっそりじんわり笑わせてくる」感じで、そのスタティックさももちろん大好きではあるけれど、実写版のこのコント色やや強めな演出も楽しい。菅田将暉の雰囲気にも合ってるしね。
菅田くん、今作の宣伝でいろんな番組に出まくってて、私としてはそれも嬉しいかぎりの数日間だったわ。ゲスト出演どころか自身がMCのミニ帯番組までやってたしね。(ANN、単発でもいいからまたやってほしいなぁ〜)
茶の湯をたしなむ柴咲コウ、ダチョウに似てきている萩原利久、モーニングルーティンをこなせる町田啓太、人間の手羽先がどうこうという変態性を持つ松下洸平、みんなとっても良かった〜。
原作ファンとしては、ビジュアル再現度はそうでもないなって人もいて、特に汐路役の原菜乃華はそもそも顔が、田村由美先生の描く絵じゃないんだけど、この作品はそこにこだわる必要ないタイプだと思うのでマイナスにはならなかったな。
普段は一人で推理している(と言うか、勝手にしゃべりまくってる間に謎が解けている)整くんが、今回は汐路やそのいとこ達と協力して解決を目指す。でもなにしろ友達のいない整くんだからか、「話を聞いてくれない一族」だからなのか、なかなかすんなりいかない。いや〜、広島編、やっぱり面白いね〜。
厳島神社は平清盛が現在の姿にしたと言われているんだけど、それは「一族の繁栄」を願ってのことだったそう。「一族の繁栄を願う」なんて、今まで生きてきて一度も経験ないけど、ある意味では生物の本能なのかな。自分の種を残そうとする、っていう意味では。
ミスなかの魅力のひとつとも言える「整くんの名言」も、もちろん盛りだくさん。子どもとセメント、犯罪と努力、証拠と犯人、血と水、女の幸せ、半分こ、などなど。パンフレットにもしっかり載せてくれてる。
あ!パンフレットと言えば、完全にがっつりネタバレされてるね?普通、ここまでネタバレされてたら「鑑賞後に読んでね」的アナウンスがあると思うんだけど、そんなのあった?私の記憶にないだけ?原作未読の人が読んじゃってガッカリしないかなと、心配になってしまった。
話が逸れちゃったけど、最後に一言、音楽もね。エンディング間際でドラマ版主題歌、そしてそのまま映画版の『硝子窓』が流れるというKing Gnuメドレー、最高かよ〜。

120(1150)
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