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ミステリと言う勿れのakariのネタバレレビュー・内容・結末

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

鳥肌たちまくり、涙が止まらなくて面白すぎた!ところどころ印象的に入る暗転が怖くて、次にくる場面が予想できなくて良かったです。蔵のおどろおどろしい雰囲気、汐路ちゃんの自作自演には緊張感が走りました。天パとか直毛はギャグだと思っていたから、天パが殺される法則にぞわっとしました。
弱いのが当たり前になればいい。私も無意識のうちに弱いままじゃだめだと思っていたし、他人に強さや正しさを求めてしまっていたことに気がつきました。必要なのは堅苦しいカウンセリングじゃなく、話を聞いて、そうだよねって言ってくれる他人だと思います。他人がいるから病むのかなと感じることもあるけれど、他人がいるから自分がどんな形をしているかわかるし、笑って生きていけます。
汐路ちゃんのお父さんの「大丈夫、幸せになれるからね」で号泣しました。争いが耐えない、殺伐として見えた狩集家の人々は、本当は子ども世代のために戦っていました。罪のない優しい人たちが殺されてしまったことが無念で涙が出ました。みんな、訳の分からない歴史が生んだ被害者でした。朝ちゃんもそうです。固まりきっていないセメントにものを落とされた一人でした。子どもはとても柔軟で、馬鹿じゃない。その時はわからなくても接し方ひとつ、つけた傷ひとつで人生すら変えてしまうことがあります。
下手だと思うのは目が肥えてきた証拠、というのが良かったです。他人よりできなくて悩むことが増えたので響きました。どこかのおじさんが作った言葉ではなく、自分の中から出てきた言葉で話すべき。そう言う整くんの発言にはいつも出典があります。彼がどんな人生を歩んでこうなったのか、興味深いです。最後逃げるように広島から去っていくのが面白かったです。
何度でも言うけど菅田将暉はどこまで天才なのですか。キャスト全員良かったです。町田啓太と萩原利久の方言が最高すぎて息止まる。松下洸平はいっつも優勝してんな………
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