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すべての夜を思いだすのtouchのレビュー・感想・評価

すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)
3.8
"なんだか、きょうはいつもと違うことができそうな気がしてます"
* * *
丘陵地を切り拓いたゆるやかな起伏の多摩ニュータウンのランドスケープ、レトロフューチャーな建築が不思議なリズムに。
かつてここで暮らした人たちの痕跡、いまはもうここにいない人たちの記憶…時間とともに消えていくものと確かに残るもの。
土地の文脈を味わう珠玉の団地映画
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京王沿線のロケーション、撮影監督・飯岡幸子のストローク長めのカメラワーク。杉田協士監督の系譜下にあるといえる作品。
住民の高齢化が進んだ団地全体に黄昏の空気が漂っており、ゆるい快さに不穏な死の影が見え隠れする。
終始おだやかな作品だからこそ、ヒップホップのダンスには強い生命力を感じる
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