やすだ

マイ・エレメントのやすだのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

純愛ストーリーのアイデア物

「これズートピアで見た!」と感じるシーンが多すぎた。ダムの決壊に関する事件や、役場の人との関わりなども話の筋に沿っているように感じなかった。

"化学反応"も現実の現象に則っている訳でもなく、かと言ってファンタジーに振り切っている訳でもない、なんとも微妙なラインで(火が近づいて燃える・燃えないや、水が近づいはて濡れる・濡れないといった現象の発生の差が曖昧だったり。)入り込みにくかった。

移民の話は『私どきどきレッサーパンダ』で深くまで描き切ってくれたので、同じような話を再び聞いているような感覚になってしまった。それだけ移民問題が海外では身近なのだろうと思う。思うが、製作陣の移民問題に対する熱いパッションを映画からダイレクトに感じ過ぎるシーンが多く、物語自体に集中し切れなかった。

映像は素晴らしく、特に街の美しさは圧巻。
カラーパレットも、同じような光り輝く街を描いた『リメンバー・ミー』とはまた違った雰囲気で、鮮やかながら落ち着いた色味が特徴的だった。

ストーリーの大筋は王道純愛物で、移民問題だけでなく、ガールフレンド・ボーイフレンドができた時の家族あるあるといったパーソナルなポイントにもフィーチャーしている。

『Steal The Show』が流れるシーンはとてもお気に入りです。トーマス・ニューマンもイキイキしてました。

アイデア純愛物として「水は熱すると蒸発し、冷やすと凝結する」という知識だけを頭に残して見ると、余計なことを考えず楽しく見れると思います。
やすだ

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