たらこ

マイ・エレメントのたらこのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。恋愛、家族、夢…と、よくあるストーリーだけど誰が見ても楽しめるエンターテイメントに仕上がっていた。

火はマイノリティで、入居を断られたり、施設への立入を禁止されるシーンがある。「火だから仕方ない」と思う人もいるかもしれないが、描写としては正当な理由なく属性だけで判断された悲しみや怒りだった。また、エンバーの両親は言葉の違う場所からエレメントシティに移り、エンバーは2世であることもポイント。ただ、そういった差別やマイクロアグレッションについては特に深く掘り下げないことで、他のテーマに目がいき、全体のバランスが取れている。子どもたちが多く見るからあえて自然に織り込むことを狙ったのかな?

後から気になって調べたら、監督のご両親が韓国からアメリカに来た方だったんですね。そういうことか。

エレメントとしての性質の違いだけでなく、属性や環境によってつくられてきた2人の考え方の違いなどを対比させながら、2人が心を通い合わせていくのはキュンとする。ウェイドが、これまたええ男なんや。そして要素が多くて、一つ一つが薄まっている感がありもしながら、恋愛だけに落としこまない手法も、昨今のディズニーぽくて良いですね。各エレメントの詳しい特徴などはスピンオフで期待したい。

何より映像がすごい!!なんか、どんどんレベル上がってませんか?デフォルメとリアリティの絶妙なバランス。映像を見ているだけで楽しく、見る価値があった。
たらこ

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