このレビューはネタバレを含みます
ファンタジーのアニメーション映画として作ってはいるが、中身はリアルなドキュメンタリーを見ているようだった。
現実での貧富の差や人種(種族)の垣根、宗教、仕事、夢と現実、自分の感情を押し殺したり、時に人に当たったり、些細な嘘をついたりと、大人の方が心に刺さるシーンが多く、楽しみつつも深く考えさせられた。
ストーリーとしては、「ズートピア」のように何か大きな社会問題を解決したり、「レミーのおいしいレストラン」のように主人公的な秀でた才能を発揮したり、何か達成したりといった、ディズニー・ピクサー作品によくあるエンドではなかったが、主人公が新たな第一歩を踏み出した前日譚的な作品のようであったと思う。
続編か短編として、ウェイドメインで二人のロマンスや、異族種カップルの苦労みたいなのを見てみたい。