このレビューはネタバレを含みます
憧れのプロレスラータイガーと同じマスクを自作し、学校でもそれを外さない事が少し問題になっている少年マッテオ。
母親は愛情は勿論あるけれど忙しく、なぜ頑なにマスクを取らないのかまでは踏み込めない。
彼がマスクを取らない理由は、放課後に先生に呼び出される時にあった。
いやぁ、マッテオの孤独な努力が痛ましくて、それでもやってやった時の頑張ったな…！って気持ちはあるんだけど…こんな小さな子が性的虐待を受けていて、それを誰にも話せなくて、心理的な面から自分のヒーローであるプロレスラーの力を借りるように、自分を守るようにマスクを手放せないって設定がもう悲しすぎる…。
最後のやってやったぞ！って顔でマスクを脱ぎ捨て、勇ましくも可愛い顔が見えるのが余計に辛い。
この事できちんと先生(とも呼びたくないけど)が処分されれば良いけど、マッテオの授業風景を観る限り真面目な教師はいなさそうなんだよなぁこの学校。
映像的な面では、かなり最初の方に教師のオフィスに呼ばれて靴を脱がされて足にキスされるシーンで うわ性的接触があるのか……ってなってすぐに理由が分かるんだけども、これは最後のマッテオの反撃のシーンまで取っておいても良かったんじゃないかな。最後のシーンだけでも お前なにすんだよ…って嫌な感じがすぐに分かるし、なぜマスクを？→タイガーの試合→性的に迫る先生→勝手に家を出て観たタイガーの必殺技→マスクを脱ぎ捨てる って方がスッキリしてたんじゃないかと思う。
序盤で えぇ…どうするの、どうなるのマッテオってソワソワのネタバレをしちゃうより視聴者に信頼を置いても良かったんじゃないかなぁ。
