マイナー美少女映画発掘シリーズ。
グラビア撮影のため廃校を訪れた面々が、過去にそこで失踪した少女達の霊に襲われる、60分弱の中編ホラー。

失踪した女子高生達が霊となって現れるのだが、顔を多少白塗りにした程度なので見た目的なインパクトはなく、ジャンプスケア等の演出もないため怖さという点は皆無といっていい。
霊の現れないグラビア撮影だけのシーンも、衣装のバリエーションがいくつかある程度でエロさもフェティッシュさもなく、かなり退屈な時間は続く。ロン毛のカメラマンとかオネエのプロデューサーとか、やたらとキャラが立っていたのは印象的ではあったが。

終盤カメラマンと2人で共に行動するようになってからは、“撮影”という動作を基点として過去の失踪と現在が並行して描かれるようになり、中盤までに比べて面白くなる。肉眼で見えない霊を認識するためのカメラの使い方や、少女の身体に群がる大量の腕の霊、チープとはいえ腕の切断といった派手なシーンがあるのも楽しい。(相変わらず恐怖という点は皆無だが)

また、場面場面でインパクトのあるカットもいくつかあった。特に中盤のグラビア撮影中、天井にチープなCGで幽霊の白い顔面が浮かび上がり、そのまま絵の具感丸出しの赤い血を垂直吐血するシーンはめちゃくちゃ笑った。ラストカットで、勢いよく閉まった鉄の扉に血管が張り巡らされるのも、廃校そのものが怪異であることを感じさせて面白かった。

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