みちゃまる

みなに幸あれのみちゃまるのネタバレレビュー・内容・結末

みなに幸あれ(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

田舎に住む祖父母を訪れた看護学生の孫。久々に会う祖父母は温かく迎えてくれたが、度々見せる奇妙な言動に孫は違和感を持つ。その違和感は日に日に高まり、遂にある日、自分にだけ知らされていなかった“秘密”を目撃することになる。

誰かの不幸の上に成り立つ幸せ。理想論だけでは生きていけないこの世界。初めは拒否的だった主人公も、最後にはこの理不尽な世界を受け入れてしまう。
理想を掲げながらも世界の理不尽さに絶望し、狂っていく様は現代の少子高齢化・医療介護問題、ブラック企業などに対する警鐘なのかな、とも思ってしまう。映画の世界だけではなく、この現実社会だってなんと残酷な世界であることか。
シュールすぎて笑えるシーンもあるけど、終始不穏な空気と村社会という閉鎖的な環境はミッドサマーを彷彿とさせた。
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