このレビューはネタバレを含みます
音楽が禁止されたシリアで、ピアノを愛する青年が突然やってきたテロリスト達にピアノを破壊されてしまい、諦めて町を出る事を考えるものの、ピアノを直すために と何度も木を持ってくる少年に絆されてピアノを修理し、彼に教えてあげる事を約束する。
危険を犯して町の反対側のもう住人の居ない家に放置されたピアノから材料を抜き取り、2人で修理を行い蘇ったピアノ。
しかし主人公はピアノを教えて貰うのを楽しみにしている少年に、ピアノを売って町を出ていく事を告げる。
何も言わずに走って行く少年。
そこに誰かの密告でまたテロリストがやってきて、急いで少年を探して修理したピアノの元へ駆け出すものの、通りで去っていくテロリスト達を見掛ける。
やっと辿り着いたピアノのある場所では少年が血を流して倒れており、主人公は町の広場までピアノを持ち出して見事な演奏を響かせる。
という事実に基づいたお話らしい。これが本当なら、最後にピアノを弾いた主人公の青年はどうなってしまったんだろう…。
なんとも悲しいお話。勝手に音楽禁止を強要して町を半分廃墟にしたテロリストだけが悪くって、他には誰も悪い人なんていないのに。主人公はピアノを愛していたし、少年もまたピアノが弾きたかっただけ。
なのになんて悲劇になってしまったんだろう。
最後、広場でピアノを弾く主人公を恐らくテロリストの協力者みたいな、冒頭から密告したのこいつか～？みたいなヤツがトランシーバーで誰かに連絡をしていたから、主人公の未来も暗い…。どうなっちゃったんだろう。
