サンタムール

波紋のサンタムールのネタバレレビュー・内容・結末

波紋(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

これは6月前半に鑑賞していました。
かーなーり。良かった💓
脚本&監督が荻上直子だもの。
彼女の最新作は見逃せないよね。
こないだの川っぺりムコリッタも良かったよなぁ。

絶望を笑え-。っていうフレコミです。

【波紋】

筒井真理子演じる主人公の須藤依子は「緑命会」という水を崇める新興宗教を信仰しつつ、
祈りと勉強会に励みながら、スーパーのパートに、庭の枯山水の手入れという、心穏やかな日々を過ごしていたのであるが。ある日、十数年前に失踪した夫・修(光石研)が突然帰ってくる。自分の父の介護を依子に押しつけたままいなくなった夫なのに、がんになったので援助してほしいといってきて、何事もなかったかのように、帰ってきて、お風呂にご飯に、と甘えてきて、高額な治療費までせびってきてアレコレっていう…。


ううむ。
これは。。。
依子と自分を重てしまうよね。
一家のお世話に明け暮れる主婦の心の琴線に響きまくるわ➰。

夫も息子も、依子の無償の愛情を分かってて利用してるように見える。
夫の行動がいちいちムカつく~‼️特にウイスキー🥃が…😂

物語の初っぱなから、
夫の鼾のシーン。二人で寝ているベッドは、お互いが頭を逆にして寝ており、既に二人の夫婦関係が冷えきっていることが分かります。
さらに、ジジイの介護に、洗濯物にご飯の支度…。と、家事を頑張っている傍らで、ソファーに寝っ転がってスマホをいじっている息子。

わりと、糞な家族…。
依子が宗教に救いを求めてしまうのも仕方ないのかな?っていう目線で物語を見守っていました。

登場人物達がみんな胡散臭くて、感じ悪くて…。でもそれがユーモラスに描かれており、ちょっと笑える…😂

キムラ緑子、柄本明、江口のりこ、平岩紙、安藤玉恵、木野花❗
全員クセ❗😂

帰ってきてからも、厚かましさ爆発のダメ夫を、殺しちゃえば?って焚き付ける木野花に激しく賛同したりして…😂
水晶玉で殴っちゃえ❗って、思ったりしてね😂

歯磨きしながら夫の歯ブラシで洗面台の掃除するのとか、あれは主婦のたしなみのひとつでしょうとも😁

でも、依子の復讐はささやかなところでとどまるし、高額な治療費を結局出してあげてるんだし…。
何だかんだで搾取される側のような…😢

しかも息子が久しぶりに帰ってきたと思ったら、聴覚障がい者の年上の女性(こいつがまた、厚かましくて、実は性格悪いのがわかるような演技で…。)
連れて帰ってきて、結婚するという…。
しかも、妊娠やて。。

そりゃ、もう。

泣くわ😭😭

家族が本音を言い合うシーン。
毒を持った本音が波紋のように広がりわたるのが、切なくて、涙腺が。。😢

絶望の縁まできて、夫も命つきてからの~

枯山水の庭で踊るフラメンコ❗

黒の喪服に、赤い傘、筒井真理子様の色気には参るよね。

人間賛歌ばんざーい❗な、着地点にしびれました。

今回も荻上直子節炸裂で、大変良かったです。
サンタムール

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