このレビューはネタバレを含みます
主人公(アリス)が潜入捜査をしているけど皆に信じてもらえない…というスタートから、院長がアリスを知らなかったり被害者の父である依頼人(デルオルモ)と思っていた人物が別人だったことが発覚したりするところで、「アリスは潜入捜査なのかパラノイアなのか」どっちなんだ?という疑念をずっとちらつかせて観客をミスリードし続ける良作。
回想シーンのように途中で挟まれる、ダミアンが死んだ過去の事件の映像が、実はアリスが引き起こした火事の夜(未来)だったというミスリードも秀逸。
アリスはパラノイアならではの巧みな嘘で院長以外を騙し切った。
最期に医師ドナティオ(デルオルモだと思っていた人)が現れ「今度は何をしでかした?」…それを聞いたアリスの表情も、色んな解釈の余地を残す名演技だった。
アリスの正体を知った上で、もう一度見てみたい映画。
☆オールタイム・ベスト・どんでん返し