バルセロナのコールセンターで働くトランス女性のラファエル日々を追った物語。去年サン・セバスティアン国際映画祭で見たかったけどスケジュール的に諦めた作品、サブスクに上がっていたので鑑賞。冒頭のカウンセリングで手術をしたいわけでもないのに手術をする前提で話が勧められていくのは見ててかなりキツい。TERF的な展開になりそうで心配になった。その後はリアルな日常の一部を切り取ったような展開で、同名の主人公を演じるラファエル・ペレズが脚本に関わっていることもあり丁重さが感じられた。(肩書きだけでないと信じたい)

テッサロニキ映画祭にて。

パトリシア・ペレスに捧ぐとあった。
トランスジェンダーのラフィ(ラファエル・ペレス)の姿を追うドキュメンタリータッチのフィクションとの境界線がかなり曖昧なドラマ。

女性になりたいと望むラフィの物語。タイトルの「私の空虚さと私」ってラフィの心の奥をよく表しているのではないかと思う。

幸せそうなカップルを見ては羨み、自虐的になり、自分はこの世界では受け入れられないと悩む。
出会いを繰り返し、運命の人に出会えても立ちはだかる制度と医療の壁。
トランス手術にあんなに待たされるとは。

この映画はアイデンティティに悩むことよりも、そのアイデンティティを受け入れられない社会への苛立ち、葛藤、悩みが描かれている。

ありのままの自分で社会に適合しようとする過程で経験する出来事をラフィを通して描く。現実的な題材でドキュメンタリータッチにしたのも分かる気がした。

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• #LGBTQIA+関連映画_みむさん

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