マイヤ・イソラの精神が、常に新しい色や景色を楽しんでいたさまを、写真、映像、イラストレーションでまとめた、スクラップブックのような映画作品。
優れたテキスタイルデザインは、人々の想像を刺激し、創作意欲をわかせるものだと思う。
そしてそんなテキスタイルデザインは、戦略をこねくり回して生まれるものではなく、偶然見た景色やそれまでに触れてきたものの面白さを見出した人間が、自分の技術で世界に表出させることができたときに生まれるもの。奇跡のような出来事だと思う。
マイヤイソラはその豊富な感触の宝庫から、適切な色、形を世の中に提示し続けた。
だから彼女には恋と旅が必要だったんだろう。
遊び心は生み出すものではなく、生まれるもの。
商業が関わりすぎると、遊び心が失われていく。
バランスが難しい。
だから、世にヒットする作品を生み出すためには、得意で区分けした職業選択が必要なんだろうな。
ヒットメーカーってすごいよ。
「他社が花を扱ってるとき、花ではないものを出さなければダメだ」というアルミ・ラティアの社長としての采配は学びだった。
テキスタイルの世界もビジネスだ。
他と同じものは売れない。
新しい柄を生み出す、という初めての追体験をした。
むずかしい！！
色に触れてないとやってられない、という感覚はわかる。
