アダムズ・アップルのちゃんゆいのネタバレレビュー・内容・結末

「全ての困難は神が与えし試練なのだ…」と妄信する牧師と、更生のために教会にいることを余儀なくされている犯罪者たちの物語。幾度となく降りかかる災難を"神の試練"として捉え続ける牧師の言葉がウソや空回りを含んでいて面白い。

アダムとイブになぞらえて、とことんブラックユーモア散らかした作品。ヒューマンドラマであり、ユーモアが炸裂していて終わりも良い。

更生施設としての教会のはずなのにナイフや盗みや暴言、暴力が横行しているのがパンチ効いている。神を妄信し自分の過去をすっぽり棚に上げる牧師としてのマッツミケルセンが素晴らしい。
信念を曲げることなく真剣にすれ違い合う人間たちはそれぞれの方向へ向かうが、いつの間にか心がすっかり入れ替わっている様子からするとこの更生施設は意味があったよう。