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Black Feathers(英題)
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『Black Feathers(英題)』に投稿された感想・評価

YT。24-121。イタリア語版字幕なし。マストロヤンニ祭り。この映画でマストロヤンニはアルバニアに出兵する山岳舞台のアルピーニ兵を演じる。その31年後の『死者の軍隊の将軍』(1983)では、そのアルバニアで亡くなった兵士の遺骨の収集に向かう将軍を演じる。

マストロヤンニ演じるアルピーニ兵は、アルバニアで1943年9月8日を迎える。イタリアが降伏し休戦協定を結んだことが発表された日、兵士たちは戦いをやめて家に帰れと言われる。しかし、アルバニアの地からどうやって帰ればよいのか。あるものはそのまま敵の捕虜となることを選び、あるものは山を超えて故郷まで歩くという。

同じテーマでルイージ・コメンチーニが『Tutti a casa』を撮ったのは1960年。この映画はそれよりも8年早い1952年の作品。そして、ローマではなくフリウリで撮影された初めての映画だという。オーストリア国境近くのカルニア地方の架空の村ステッラが舞台(撮影されたのはサウリスのようだ)。

この村では代々アルピーニ兵を輩出してきた。家の壁には誇らしげに「黒い羽」のささったアルピーニ帽がかけてある。その「黒い羽」の複数形「Penne nere」が映画の原題。複数なのは、代々兵士だったという意味であり、これからも兵士となるものが現れることを意味しているのだろう。

なにしろアルピーニ隊は「幼い時から山で暮らす者から構成される」という伝統があり、代々アルピーニ兵を続ける一家が少なくないという。この映画のコスッティ家も代々アルピーニ兵。父親は第一次大戦で戦い、第二次大戦とともに今、息子のオリント(グイード・チェラーノ)とピエーリ(マストロヤンニ)にも召集令状がくる。

オリントは妻と息子トニーノを残し、ピエーリは彼に憧れる16歳の娘ジェンマ(マリーナ・ヴラディ)の告白を受けながらの出兵。そんな彼らがアルバニアで休戦協定の日を迎えたとき、ステッラの村はドイツ軍とコサック兵に占領されることになる。

コサック兵がドイツ軍に協力していたことは知らなかった。おそらくは、この映画が最初にドイツ支配下のイタリアにコサック兵が入ったことを描いたのではあるまいか。

第二次世界大戦中のコサック兵はソ連に協力した者もいる。ジュゼッペ・デ・サンティスの『Italiani brava gente』(1964)では、ウクライナの雪の平原を撤退するイタリア兵に、コサック部隊が襲いかかった。しかし政治的な独立を目指すコサックにはドイツ側につく者もいたという。「ドイツ占領下のクバーニやドン地域でコサック部隊が編成され、国防軍に組み込まれ、主にユーゴスラビアのパルチザンとの戦闘に派遣された」というのだ。そんなコサック部隊は、オーストリア国境付近のイタリア(カルニア地方)にも来ていたというわけだ。

物語は、アルバニアからアルピーニ兵たちがユーゴスラビアのパルチザンと戦いながら(この戦いで兄のオリントが亡くなる)、ようやく帰還するところから山場を迎える。そこはドイツとコサック部隊に支配されていたのだが、戦争も終わりに近づき、ドイツ兵が退却を始める。村人は喜ぶが、すぐに彼らが上流のダムを爆破しようとしていることを知る。

撤退するときに橋を爆破するのは常道だが、ダムを爆破するとは驚きだ。しかもその巨大ダムは村の上流にある。村人は、山に隠れていたアルピーニ兵に助けを求める。ドイツ兵とコサック兵が爆弾をしかけている隙をついて、アルピーニ兵が襲い掛かり、彼らをトンネルの向こうへ追い払うことに成功する。ダムは守られたのだ。

しかし、残っていたコサック兵にピエーリ/マストロヤンニの恋人ジェンマ/ヴラディが撃たれてしまう。もうだめと言う彼女を抱きかかえると、ピエロは教会に向かう。生きている間に結婚しようと言うのだ。

死にそうなジェンマが、彼を夫に迎えることに「はい」と答えながら、ヴラディはガックリと首を落とす。マストロヤンニは目の前にあるマリア像を見上げて願う。「彼女を救ってください」(Sàlvala!)。

ここでアルベルト・ソルディのナレーションが入る。「するとマリア様は奇跡を起こしてくださったのです」。

おいおいと思ったけれど、こういうハッピーエンドもありかと思い直す。終戦からまだ7年。イタリア人は何人ものオリントやジェンマが死んでゆくのを見送ったはずなのだ。それをまた映画のラストシーンで見せる必要はない。ここはマリア様に奇跡を起こしていただこう。

なんともご都合主義だが、ご都合主義のどこが悪い。それが映画なのだ。それを言うなら、ドイツ軍とコサック兵が爆破しようとしたダム(la diga di Sauris)は、その当時まだ完成していなかったという。

http://www.cinetecadelfriuli.org/cdf/home/spazio_Gaberscek/Penne_nere.html

それはそれでいいではないか。フィクションなのだ。すくなくともぼくらは、占領下のイタリアにドイツ軍だけではなくコサック兵が入っていたことを知った。たとえそれが、ドイツ兵よりも野蛮な存在に描かれていたとしても、それもまたフィクションであり、ある種の寓話や神話のように、歴史への扉を開いてくれるものなのだから。


追記:YTのフルヴァージョンはここ。
https://www.youtube.com/watch?v=k5Hd1n4N7s0
イタリア語の自動字幕が出るけれど、残念ながら信用できない。
黒い羽根
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